迷惑ユーチューバー大賞:へずまりゅう

「俺コロナ」発言と迷惑行為

「へずまりゅう」を名乗るユーチューバーが、コロナ感染を自覚しながら各地に滞在。感染被害も報告された。

 コロナに関する言動以前から、購入商品が偽物であると罵声を浴びせ返品を迫る、会計前の刺身を食べるなど迷惑行為を繰り返していた“へずまりゅう”。彼以外にも、亡くなった芸能人の知人を騙る不謹慎系ユーチューバーなど、“考えの浅はかな人がネットを利用してお金を稼ぐ”事例が急増。

「テレビにおけるBPO、広告におけるJAROのように、ネットにも監視する機関が必要。本来は、Googleが検索に引っかからないように規制して、アカウントを凍結させればいいのですが、そうすると利益に影響が生じる。

 構造としては、Uber Eatsが、個々の配達員が事故を起こしても責任を負わないのと一緒。責任を負うと、利益に影響が出ますから。ネットを利用したビジネスに、日本の法律やルールが追いついていない。早急に手を打たないと、今後もこの手の炎上案件は増えるでしょう」(中川さん)

SNS発信残念大賞:アツギ

キャンペーンに性的イラスト投稿

アツギ 公式ホームページより
アツギ 公式ホームページより

 ストッキング・タイツメーカーの『アツギ』が投稿したタイツ姿の女性イラストに、性的消費と批判が集中した。

 タイツの日である11月2日、アツギは公式ツイッターに、人気イラストレーターが描いた同社の商品を着用する女子高生やOLを掲載。太ももの強調やスカートの中が見えそうな描写が波紋を広げ、投稿削除と謝罪に追い込まれた。

「SNSが普及した今は、個々の拒否反応も顕在化しやすい。そのため、性に関連するジェンダー界隈は、センシティブなこともあって燃えやすくなっています」(吉田さん)

 ツイッターは女性が担当していたが、イラスト投稿後に「動悸がおさまらない」などと火に油を注ぐつぶやきも発信していた。

「公式という組織のアカウントなのに、中の人である個人の発言が前面に出ると失敗し炎上する。炎上商法ではないのか? とも言われますが、それはない。広告代理店は過去の炎上案件をリスト化して共有しているくらいシビアです」(中川さん)