がん関連の新常識〜後編〜
■野菜を食べればがんを防げるとは限らない
食べ物とがん予防に関するさまざまな説は世にあふれている。でも実際は、これを食べればいいという食材はない。むしろ、「好きなものを食べすぎないことのほうが重要です」というのは、炭山和毅先生。
「がん予防として食事の面でまず避けるべきことは、暴飲暴食。特に脂質と糖質のとりすぎには要注意。ただし、脂質も糖質も身体に必要な栄養素なので、ゼロではなくバランスよくとること。野菜も絶対がんの予防になるとはいえないものの、食物繊維が豊富。ただ、食物繊維は通常の食事から十分に得ることは難しいので、バランスを考えると『積極的に野菜をとる』くらいの意識でちょうどいいでしょう」(炭山先生)
■口腔ケアはがん予防につながる
前出の三澤先生は「舌を磨けば大腸がんの予防につながります」と主張する。
「例えば、口腔ケアのひとつである舌磨き。これで洗い流される「舌苔(ぜったい)」は、食べかすや口腔内の粘膜と口の中の細菌が固まってできたタンパク質です。適切にケアしないと、細菌を含んだ舌苔が消化管を通り、最終的には腸まで侵入。免疫力の要ともいわれる腸内フローラを乱す原因になる可能性もあります。口腔ケアが健康に寄与しないわけがありません」(三澤先生)
がんに限らず、病気全般の予防のためにも正しい口腔ケアはマスト。
(構成/中村明子)