「スシロー」と「龍天門」
そう考えると「コムロック」といい「ミステリアス」といい、小室さんは状況に応じて擬態するカメレオン俳優的な側面を持ちつつ、そのキャラ設定はかなり極端だということがいえるのではないか。器用なんだか不器用なんだかよくわからない。
こうして並べてみるとどれが本当の小室さんかわからなくなるが、あれほど国民から叩かれても貫いている眞子さまへの愛情についてはどうなのだろうか。
学生時代から続く眞子さまとのデートは5年間、毎回小室さん持ちだったそうだが、眞子さまはその懐事情を常に気になさっていたという。ふたりのお気に入りの店は『スシロー』で、2人で3000円ほどの会計だったというほっこりエピソードもあった(『FLASH』2017年7月11日号)。
デート着もユニクロで、大学の学食では激安カレーを選ばれる庶民感覚の強い眞子さまと小室さんはとても相性がいいのかもしれない。
──しかし、新たな借金問題を報じた『週刊文春』(2020年12月17日号)に掲載された小室さんの母・佳代さんがAさんに宛てたメールのなかには、サラッとこんな“お願い”が。
《今年は圭の大好きなウェスティンHの『龍天門』でお祝いDinnerしたく》
「圭の大好きな」この店のホームページを確認すると、ディナーのコースはひとり1万円〜3万円と明記されている。そしてこの送信メールは2010年、ちょうど小室さんが大学に入学したときのもの。
バイト代で眞子さまに『スシロー』をご馳走するかたわら、人の金で『龍天門』に舌鼓を打つ。何が悪いというわけではないのだが、この“ねじれ”が小室さんを象徴しているような気もする。
ところで最も怖い想像が、『スシロー』や『月たった2万円のふたりごはん』も眞子さまに合わせて擬態したキャラだったとしたら……である。本屋まで追ってきたカメラマンに“わざと撮らせていた”のだとしたら。
──それはないか。結局、お金の話になってしまった。
〈皿乃まる美・コラムニスト〉