表現者はどんなときも“楽しい”と思うしかない

大仁田 思い返すと「こうしておけば」とかいろいろ考えるけど、後悔はしてない。以前『しくじり先生』からオファーがあったんだけど、自分の中では“しくじり”という感覚はないんだよなあ。人生がどこで完結するかわからないけど、自分でも面白い人生を歩いていると思うよ。

原田 はたから見ても、大仁田さんの人生は唯一無二ですからね。

 僕は、この自分の人生に起きる出来事はすべて“必然”と思っているんです。この1年は自分でやらかした不祥事に首を絞められましたけど、巡り巡って自分の対談連載で大仁田さんにお会いできて、チャボ・ゲレロ戦の話ができるのも必然かなあ、と。

大仁田 必然かあ。俺はレスラーだけじゃなくて、役者をやったり、参議院議員になったり、いろいろな場所でいろんな人を見てきた、邪道の人生なんです。その経験から言うと、原田さんは「生き抜く人」だと思います。そうじゃなきゃ、全裸の日めくりカレンダーを出したりしない!

原田(爆笑)。不死身の大仁田さんにそう言っていただけて、すごくうれしいです!

大仁田 俺はそのカレンダーは買わないけどね。

原田 買わなくていいです!(笑)

大仁田 ここで社交辞令を言ってもしょうがねえから、買うなんて言わないけど、原田さんのカレンダーのニュースを見て「やるねえ」と思ったよ。いやあ、原田さんは這い上がる人だね。

原田 光栄だなあ。

大仁田 生きてるとドツボにはまることはあるけど、俺たち表現者は、いいときもどん底も“楽しい”と思うしかない部分はありますよね。