手術やレーザーで視力低下のリスクも
「緑内障で行うレーザー治療は、症状の悪化を防止するだけで、改善が望めるものではありません。目の組織を傷めてしまい、かえって視力低下を招く場合もあります。また、白内障における人工レンズへの交換手術を受けると、加齢黄斑変性(目の網膜の中心にある黄斑という部分にダメージを受け、視力低下が起きる病気)の発症率が3倍に上昇することが、最近の研究でわかりました」
では、目に負担をかけずに改善するにはどうすればいいのだろうか。
「いちばんは、少食にすること。目の老化防止と血管をきれいに保つ作用が期待できます。血行を促進するための散歩と目のマッサージを合わせるのがおすすめです」
山口先生のクリニックでは、同様の生活改善指導を行い、レーザー治療や手術しか道がないといわれた患者の多くが病状を抑えることに成功。改善している人も少なくない。
「緑内障を発症する人は、動脈硬化や認知症になることも多い。目の症状は、全身の老化のサインのひとつです。目だけでなく、全身の若々しさを手に入れる気持ちで生活習慣を見直しましょう」
【こんな人の目は危ない!】
□冷え性
□甘いものが好き
□間食・夜食が多い
□睡眠不足
□まじめ、ストレスが多い
□裸眼(紫外線のリスクあり)
自分では気づかずに、眼病リスクの高い生活を送っているかも。強い近視の人、眼底検査を受けたことがない人も、定期的な眼科検診を。