似た者同士の聖子と沙也加
芸能界に目を移せば、渡辺謙と杏の関係がややこしい。杏が18歳のとき、渡辺は杏の母とドロ沼離婚。母が抱えていた巨額の借金は、杏が働いて返済した。しかし、その後、杏と母との間に金銭トラブルが発生して裁判ざたに。昨年、絶縁というかたちで決着した。
そのぶん、父への感情は好転したのか、関係は修復。“ジイジ”こと渡辺の別荘に子どもたちを連れていくなど仲よく交流しているようだ。
かと思えば、似た者同士ゆえにギクシャクしているのが、松田聖子と神田沙也加。自由奔放な大スターの娘に生まれたことで、子ども時代はイジメにも遭った沙也加だがこちらも恋愛に関しては母譲りだ。
デビューしてすぐ、ミュージシャンと恋におち、聖子は猛反対。そんな母親が煙たかったのか、沙也加は俳優・村田充との結婚式に聖子を呼ばなかった。また一昨年、村田と離婚した際には、ジャニーズアイドル・秋山大河との不倫が取りざたされた。
とまあ、自分に甘く、相手には厳しいふたり。かつては『紅白』で共演したこともあったが、今では事務所も別々で、没交渉状態となっている。
また、聖子のライバルだった中森明菜は20数年前に実家と絶縁。父親は女性誌にこう明かした。
「あの子は勝手に家族の戸籍から、自分だけ籍を抜いてしまったんです」
ほかにも、吉永小百合はステージママだった母親に結婚を反対され、絶縁状態に。結婚式に両親はいなかった。大スターならではの、家族関係の難しさだろうか。
そんななか、希望も感じられるのが三國連太郎と佐藤浩市のケースだ。生涯で4度結婚した三國にとって、佐藤は3人目の妻との間にできた子。しかも、同じ道に進んだことから、お互いが壁を作り合うような関係だった。
'96年の映画『美味しんぼ』で初共演した際にも、会見で「佐藤くん」「三國さん」と呼び合う姿が話題に。しかし、交流はあり、役者父子ならではの理解や共感が終生、成立していたようだ。
佐藤の息子・寛一郎が役者デビューしたときには「あの子は愛されて育っているから、役者に向くのかな」と心配していた三國。一方、佐藤に対しては「浩市を傷つけた。人間不信にしてしまった」としながらも、
「傷が深いぶん、あいつはいい役者になれる」
と、語っていたという。確執もまた、役者としては隠し味になるのだ。