こんなに怖い! お尻トラブル
ちょっとしたお尻の違和感が思いがけない大病に発展!? 長期の不調は病院へ!
・自律神経失調症もお尻から
腹痛やお腹の張り、1日に何度も排便する頻便、軟便などの悩みを抱え、内科や胃腸科で「自律神経失調症」と診断された女性。心の安定に効く薬の内服を続けていたがまったく効果がなく……。
しかし、佐々木先生のクリニックで出残り便の存在を確認し、きれいに出し切ったところ、一気に表情がスッキリ。翌日から排便の回数が減り、腹痛やお腹の張り、下痢便などの不調も改善されたとか!
「精神面からきていると思っていた不調の原因が、実は出残り便秘だったというわけです。便秘は身体のさまざまな症状を引き起こすだけでなく、精神面の健康を脅かす原因になることは、少なくありません」
・便秘で死に至ることもある!
'98年に21歳の女性が便秘によって死亡したという衝撃的なニュースが医学誌に掲載。女性は1年前から便秘で、市販の便秘薬を飲んで過ごし、死亡する2日前まで普通に出勤。
ところが、死亡前日から家族に風邪の症状と腹痛を訴え、そのまま亡くなったという。死因は、腸内に約7Kgの便がたまったことによる腸閉塞。肛門内には真っ黒な便が充満し、直腸付近にはコンクリートのような便の塊が数十センチもたまっていた。
「便秘薬はお腹に効きますが、出口が詰まっていたら、効果がないどころか、肛門で便の渋滞が起きることも。年をとるとさらに腸がもろく破れやすくなるので、便のたまりすぎは本当に危険です」
教えてくれたのは……佐々木みのり先生
大阪肛門科診療所副院長。'98年に日本初の女医による肛門科女性外来を開設。“出残り便秘”の改善による”切らない痔治療“を実践。近著に『痛み・かゆみ・便秘に悩んだらオシリを洗うのはやめなさい』(あさ出版)がある。
大阪肛門科診療所副院長。'98年に日本初の女医による肛門科女性外来を開設。“出残り便秘”の改善による”切らない痔治療“を実践。近著に『痛み・かゆみ・便秘に悩んだらオシリを洗うのはやめなさい』(あさ出版)がある。
(取材・文/河端直子)