ココアちゃんへの思い−−
「いちばんいい日だったんだと思います」
「プライベートを含め、ずっと彼が味方でした」
2月16日、愛犬・ココアちゃん(ミニチュアダックスフント・♂)が15年の生涯を終え、旅立った。
「やっぱり家族だったから。子どものようでもあり、親のようでもあり。泣きながら話を聞いてもらったこともあります。本人、なんのこっちゃわからなかったかもしれないですけど(笑)。15年の間、とにかく愛しかくれなかった。愛のかたまりでしたね」
ココアちゃんは、目が見えないというハンディを抱えていたが、生後まもなく氷川家に温かく迎えられた。
「すごく小さかったのに、だんだん大きくなっていって、受け入れてくれて、信頼してくれて、我慢してくれて……。なんか、自分の都合に合わせて生きてもらってたから、すごく感謝してます。15年間の時間は、楽しい思い出ばかり。本当に最高の思い出。ハンディがあるから“守ってあげないといけない”と思っていたから、なお可愛いくて。本当にココアのことを愛してます」
現在はミルクちゃん(同♂・9歳)、ラテちゃん(同♂・1歳)の2匹がそばにいるが、
「“ココアたちがいなかったら、どうしていただろう?”と、ふと考えますね。きっと、寂しくて毎日のように外に飲みに行っていただろうな(笑)。あの子たちがいるから、早く家に帰ろうという気持ちになる。自分にとっては本当に大切な家族。お話しはできないけど、気持ちは伝わる家族なんです」
心臓が止まっていくのがわかった
ココアちゃんの心臓に腫瘍が見つかったのは、昨年12月。
「いわゆるがんです。深夜に発作を起こし、救急病院に何度も連れていきました」
そんな大変な状況の中で『NHK紅白歌合戦』の準備をしていたという。
「最期の日、2月16日は午前中に病院へ。調子がよさそうで、帰宅後にはごはんも食べて。だけどその後、ココアの動きがパニック状態のようになって……悟りました。自分の胸に抱きしめて“ココア、15年間ありがとうね”“ずっとこれから一緒にいるからね”って耳元で」
ゆっくりと心臓が止まっていくのがわかったと、苦しそうに話す。
「でも、自分の胸の中で送ってあげることができた。やっぱり病院とかで死なせたくなかったから……。その日は、コンサートツアーの10日前。自分が自宅にいる休みの日に息を引き取ったことにも、ココアのすごさを感じています。本当につらいけど、いちばんいい日だったんだと思います」
最後の最後まで親孝行だったココアちゃん。積み重なった思い出と、ふたりの絆は永遠――。