夜間頻尿の原因のひとつは“夜間多尿”
夜間頻尿の原因で多いのは、夜の尿の量が多いこと。
「夜間は尿の産生自体が少なくなるように腎臓の働きや脳下垂体から分泌されるホルモンなどが調節されます。高齢になるにつれてそうした調整がうまく働かなくなることもあり、それが夜間多尿の原因のひとつと考えられます」
さらに、夜間多尿の原因として多いのが水分のとりすぎ。
「健康のためにと水分を必要以上にとっている人が多い。就寝前などに水分をたくさんとると当然トイレに起きやすくなってしまいます」
1日の水分摂取量の目安は食事以外での水分が1・5リットル。
「水分量を制限することで夜間の排尿が1~1・5回程度、減ることがわかっています。特に夕方以降の水分摂取を減らすと効果が出やすいので、夜間頻尿でお困りの方は夕食後のお茶や寝る前のコップ1杯の水の摂取をやめてみてはいかがでしょうか」
夜2回以上トイレに起きる人は死亡率が確実に上がる!
宮城県に住む70歳以上の784人を調べたところ、夜間排尿回数が2回以上の人たちは1回以下の人たちと比べて、死亡率が1.98倍だった。
出典◎中川晴夫ほか、Impact of nocturia on bone fracture and mortality in older individuals:a Japanese longitudinal cohort study(2010)をもとに作図