牽制される女子アナたち
栗山監督の監視とそれに呼応する大谷。この師弟関係がいわゆる「大谷と恋愛」を遠ざけてきた要因のひとつであることは間違いないだろう。栗山監督は「クリスマスイブにもひとりでバッティング練習に打ち込んでいた」と『新潮』に嬉々として綴っている。単に“スポ根”という言葉では括りきれない鬼気迫る何かがそこにはある。
もうひとつ。“悪い虫が寄り付かないように”と牽制する存在があった。それは大手マスコミだ。
振り返れば、スポーツ紙や週刊誌は常に忍びよる(?)女性の影について過剰反応を示してきた背景がある。たとえば、かつて噂になったバレーボールの狩野舞子についても「同じブレスレットをつけていた」「大谷の試合を観戦していた」というだけの理由で双方の親に直撃取材を敢行した。ほかにも、野球選手と近いポジションにあった女性たちにも厳しく目を光らせていたことがわかる。以下に挙げるのはあくまで一例。
《大谷を“狙っている”のは「女子アナ軍団」にほかならない。過去にはカトパンこと加藤綾子アナ(32才)が大谷を取材時、「好みのタイプは?」「結婚は?」などプライベートな質問をしたり、テレビ朝日の宇賀なつみアナ(31才)が胸の谷間を強調した服装で大谷に挨拶をして話題となった》(『女性セブン』2018年)
いかにも女性誌らしい切り口だが、とにかく文面から伝わってくるのは女子アナへの敵対視ではないか。インタビュー取材をしただけで叩かれるなら、女子アナとて「触らぬ大谷に祟りなし」と不用意な行動を避けるようになった側面もあるだろう。“メディアの抑止力”はこんなかたちでも働くのか。
栗山監督による「守り」とマスコミの「攻め」。日ハム時代の大谷の周囲が“親衛隊”化してしまったのはむろん、彼が国宝級の野球選手であるからにほかならない。
──現在は怪我もなく絶好調。ホームラン王争いの真っ只中にあって、前年までとくらべて現地の様子がより伝えられるようになった。すると、あることに気づかされる。
それは外国人女性が仕掛けるアプローチの凄まじさだ。