メンタルケアのため、表舞台を一度離れることとなった日本のヒロイン。心配されているのは、開幕まで約50日となった東京五輪だが……。
「大坂選手は出場すると思いますよ。今まで繰り返し強い思いを語ってきましたからね。4月にも国際テニス連盟の公式ウェブサイトで“私にとって、五輪出場はずっと夢だった”とコメント。祖国の大会に出ることは、彼女にとって人生の目標なんですよ」(前出・スポーツ紙記者)
ただ現在は、コロナ禍でその開催自体が危ぶまれている。5月上旬に行われた会見で、大坂はそのことにも触れていた。
「“もちろん開催してほしいと思っています”と述べながら、“もし人々を危険にさらすのであれば、そして人々が開催を居心地悪く感じているのであれば、私たちは今すぐに議論すべきです”とも発言。感染拡大の危険を冒してまで開催を強行することには、疑問を持っているようです」(同・スポーツ紙記者)
うつで「棄権」したのではない
アスリートとしては待ち望んだ大会だが、開催国の人々の気持ちが優先されるべきだとの考えだ。五輪には、彼女にとってプラスな面もある。
「オリンピックではテニスの4大大会のような会見の義務はありません。実際、直近のリオ五輪でも取材を受けなかった選手は大勢います。大坂選手にとっては、うつを悪化させる要素がないことで、参加しやすい環境なのは確かです」(同・スポーツ紙記者)
それでも軽々しく口を開くことはない大坂。しかし、五輪出場には光も見える。
「全仏オープンを棄権してすぐ“五輪には絶対出ます”とは言えないかと。精神的な問題を抱えているのであれば、1か月程度で簡単に戻ってこられるとは思えません。ただ、今回告白したのは“2018年からのうつの悩み”。棄権したのも“今、精神的に不安定だから”というわけではなく、“騒動になって周囲に迷惑をかけている”ことと“このまま続けると自分の健康が乱されてしまう”ことが理由。
現在うつ状態でないのであれば、五輪に出られる可能性はあると思います。東京五輪は彼女の夢で、参加できるかはコンディションとの兼ね合いになりますね」(山口さん)