容疑者の狂気「死体を見ると興奮する」
そのアプローチの仕方は常軌を逸していた……。
「あるとき、彼は相談に乗っている子に指輪を贈った。
実はその指輪は、彼がB子さんと買ったペアリングの、彼側の片割れだったんです。サイズも合っていないだろうし、もらった女性は、会ったこともないB子さんと勝手に指輪をペアにされたわけです」
容疑者の奇怪な行動はそれだけではない。
「指輪をもらった女性は、自宅まで押しかけられたこともあり、2時間近く玄関先でインターホンを押され続けたそうです」(C氏)
女性が必死で抵抗したため、事なきを得たというが、もしドアを開けていたら、取り返しのつかないことになっていたかもしれない。容疑者の異常性に気づいたB子さんはその後、別れを決断した。
前出のA子さんも次第に、容疑者の狂気に巻き込まれていく。恐怖の過去を明かす。
「自分は性欲が強いとか、下半身が立派だとかいうことをやたらと話していました。
首を絞めるプレーが好きらしく、求められましたが怖すぎて……。私は男性不信だったこともあり、交際する気はありませんでした」
そして……。
「よく“死体を見ると興奮する”と話していました。ゲームの話かと思い受け流していましたが、まさかこんな事件を起こす日がくるとは。
私自身、彼から“一緒に死のう”と言われたことも。ずっと、弱っている女性を狙って機会をうかがっていたのかもしれません」(A子さん)
殺害された中込さんは事件前、悩みがあったのか職場を3か月欠勤していた。そんな中、容疑者と出会ったことで、命を落とすことに……。
容疑者のSNSを見ると、殺害直前の4月下旬にも、「死にたい」と投稿する見知らぬ女性に優しく言葉をかけるなど、標的を物色していた。
逮捕後には「女性の悩み相談に乗り、気持ちに応えたかった」と供述している。
しかし本音では、“嗜好”を満たすことが目的だったのかもしれない。