猛暑の中、決死の大捜索!
28日、台風8号が関東を過ぎ去った直後、30度超えの、うだるような暑さの中で、川越市に集合した。軍手、長靴、帽子といった出で立ち、それぞれ2Lもの麦茶や清涼飲料水を携帯して熱中症対策も万全だ。
ただし、軍手はしていたものの、捕まえるつもりは毛頭なかった。なぜなら、事前にあのアニメニシキヘビを捕獲した体験型動物園『iZoo(イズー)』の白輪剛史園長(52)にアドバイスをもらっていたからだった。
「グリーンイグアナは普段はおとなしい動物ですが、捕まえようとすると、尻尾を振り回したり、噛みついたりします。爪も鋭いので、危険ですから、発見したら110番通報したほうがいいですよ」
つまり、夏休みに入った子どもたちがグリーンイグアナの危険にさらされる可能性はゼロではないのだ。メンバーの士気が高まる。
さらに、木に登る習性があると白輪園長は指摘。
「昼行性で、昼間は地面からの輻射熱(ふくしゃねつ)から身を守るために木の上や、畑や川沿いの草むらにいることが多い。夜は木に登って眠っています。だから夜捜すなら木の上だけに絞っていい。でも街灯の少ない住宅街で見つけるのは難しいですね」
ペットショップの店主にも、アドバイスをもらった。
「カメと一緒で変温動物ですから、日中は甲羅干しのようなことをして温度を得る動物なんです。だから、屋根や軒先のようなところにいる可能性もあります」
午前11時から、手分けをして、それぞれひたすら歩き回った。筆者は8年前に、飼っていた猫が逃げ出して以来の一大捜索だった。
まずは、昼も夜もいる可能性が高い場所、木の上や屋根の上だ。このあたりは畑が多く、木のある場所はある程度、限定できる。双眼鏡を使って目を凝らした。
だが、どこにもいない。見当たらない。太陽はいっそう燦々と肌を熱く照りつけるばかり……。