確かに自分が好きな競走馬やパチンコなどをアイコンにするのは大人としてどうか。ほかに不人気だったのが、有名人とのツーショット

「アントニオ猪木さんとツーショットのアイコンは“すごい人がバックについていそう”という印象でした。また自分が“似ている”と言われた芸能人の写真を使う人もいますね。自分でも本当に似てると思っているんだろうな、と感じてしまいます」

 また、若者に人気の似顔絵系も中年が使うと微妙。

辛酸なめ子さんのアイコンは……「太陽です。最強にポジティブなイメージの太陽ですが、これを上回るものがなくて変えづらいのが難点」
辛酸なめ子さんのアイコンは……「太陽です。最強にポジティブなイメージの太陽ですが、これを上回るものがなくて変えづらいのが難点」
【写真】痛いアイコンの例をイラストで紹介! こっそりチェック!

「可愛い似顔絵を使うには少し無理がある年ごろです」

 名声や若さ。ついつい欲しいものを投影してしまう中年におすすめのアイコンは?

風景や花はいいんじゃないでしょうか。そこまで自己愛が強くなさそうに思えます

 確かに単なる風景なら特別、自意識過剰な感じは出ない。しかし、もう少し個性を出せないものか……。

「いっそのこと仏像などはどうでしょうか。宗教観が出すぎてしまうかもしれませんが、癒し系です。トークの内容も格調が高くなりそう。地蔵もかわいいし、道祖神などもおしゃれですね」

 ただし、石碑は向かない。

「とある石碑のアイコンを使う友人がいたのですが、アイコンのサイズで見てしまうと墓石にしか見えない。小さくなったときにどう見えるかを考えると、石碑はちょっと」

 ちょっとした癒しやポジティブ感が中年のアイコンには必要なのかもしれない。

「やっぱり究極のポジティブは、自然や宇宙。私も自分で撮った太陽をアイコンにしています。ただ、次がないんですね、究極すぎて。次は月にしようかな、どうしようかな、というぐらいですね」

 先日、年下女子の“浴衣の後ろ姿アイコン”のうなじにあざとさと羨ましさを感じた辛酸さんだったが、

「今さらうなじだの、横顔だのといったアイコンに戻れません。ある意味、もっと紆余曲折してから太陽にすればよかったなと思います。いろんなアイコンで悩んだり迷走するのも、人間の性やドラマがあっていいかと思います」