「まあちょっとね、ちょっとですよ(笑)。うまく言い表せないけど、神々しいですよね。人を惹きつけるオーラは昔からあって、それがどんどん磨かれていった印象です。でも恋人にしたら大変そう(笑)」(高橋さん、以下同)
多くの人に愛され今や世界的なスターとなった羽生だが、その才能は幼いころから傑出していた。
「練習に没頭する“質”がケタはずれでした。練習時間は同じはずなのに、一緒に遊んでいると都築先生はいつも私のことばかり怒るんです。
“ゆづだって練習してないじゃん”と言い返すと“だけど結弦はできてる。着実に進歩してるだろ”って。同じ練習量でも、質が全然違いました」
小学2年生にして、尊敬するエフゲニー・プルシェンコになりきって滑っていた。
幼少期からあった羽生の向上心
「大人の選手が技を成功させるのを見て、ただ“すごい”って思うんじゃなくて“俺もああなりたい”って言ってました。憧れながら燃えていたんです。自らを“疑う”感情を、ゆづからは感じたことがないですね」
北京五輪では最大のライバルであるネイサン・チェンと対決することが予想されるが、羽生にとってネイサンに勝つことだけが目標ではなくなってきている。
「2人はまったく違うスタイルだから、スケーターから見ても、優劣をつけがたいというか……。ゆづの目標も最初はオリンピック優勝で、それが2連覇になって、今は4回転半という大技に挑戦していて、どんどん自分自身のほうに向いている。
ファンの方たちも、勝ち負けよりゆづが自分で納得できる滑りをしてほしいという思いがあるんじゃないでしょうか」
前人未到の4回転半を目指す羽生の姿は、幼なじみの目にどう映るのか。