同様にお茶の間から姿を消して久しい、元『雨上がり決死隊』の宮迫博之。2019年の“闇営業”騒動で吉本興業を退社、すべての地上波レギュラー番組から降板した彼だが、8月17日の雨上がり解散報告会にて、
「僕はあきらめてませんよ。いつか僕がテレビに出られる状況になったとき、ひな壇の端っこ、声をいちばん出さなあかんところから始めたいと思っています。そこから最終的にここ(司会の位置)にスッと……」
手越と同じく、YouTubeチャンネル『宮迫ですッ!』を開設し、登録者数143万人を誇る人気ユーチューバーになった宮迫。カリスマ・ヒカルをはじめ、縁のある芸人らとのコラボで再生回数を伸ばすことで十分に稼いでいるはずだが、それでもテレビ復帰への執着ぶりは凄まじい。
動画コンテンツに詳しいITライターが宮迫を評する。
「吉本をクビになってもなお、いずれは“テレビが俺を必要とする”とたかを括っていたであろう宮迫さん。YouTubeこそ当初は“つなぎ”のつもりで、どこかユーチューバーを“素人”と見下していた部分があったと思います。でも、ヒカルと組んだことで考えは改まったみたいですね。持ち前のトークだけでなく、潤沢な資金をつぎ込む本気の企画でなんとか数字を伸ばそうと努力しています」
そう、手越も宮迫もテレビ出演によるギャラがなくなったとはいえ、金銭面で困っているわけではない。その上で、2人がテレビ出演に“固執”する理由とは何かーー。
至れり尽くせりのテレビ局
「YouTubeでは得られない、“THE芸能人”の自尊心をくすぐる快感がある」とは、芸能プロダクション幹部。
「ともに視聴するコンテンツですが、番組を制作するための環境、関わる人間の多さ、注ぎ込まれる制作費が桁違いです。事務所に所属するトップユーチューバーなら、ディレクターやカメラ担当、エディターらが関わりますが、極端なところ1人でも作れるし、お金もかけず、撮影スケジュールも自分で決めることができます。
一方のテレビでは、あらかじめスケジュールを押さえて、街ロケでも多くのスタッフがついて回り、スタジオにはさらに多くの局関係者が出入りし、豪華なセットが組まれます。この特別感がテレビであって、自身の冠番組ならば扱われ方はまるで“王様”ですよ(笑)」
局やスタジオに“顔パス”で入り、共演者やスタッフ、関係者と顔を合わせれば「おはようございます」と挨拶され、楽屋が用意されて、プロのメイクもつくという至れり尽くせり。確かに、自身で全てをセッティングするユーチューバーとは勝手が違いそうだ。