栄一が実業家として多くの功績を残していく一方で、変わらないのが慶喜(草なぎ剛)との主従関係。
「栄一にとって慶喜は、将軍になる前からずっと尊敬している人。だから、どんなに偉くなって上に立つ存在になっても、慶喜の暮らす静岡には何度も挨拶をしに行くんです。
栄一と慶喜の関係性というのが、この作品の大きな1つのテーマですし、最後まで見どころになっていくと思います」
そんな吉沢は、慶喜とのシーンを演じる中である共通点に気づいたそう。
「ちょっと形は違うかもしれませんが、栄一の慶喜に対する尊敬と、僕が草なぎさんに感じている尊敬はリンクしている部分があるなって思うんです。
それこそ、小学校時代から見ていたスターですし、役者としてもいろんな作品を見させていただいたので、憧れというか、すごい方だというのは共演する前から思っていました。
その関係性が自然と出ればいいなって思いながら、慶喜とのシーンは演じています」
“ダーク”栄一あらわる!?
「栄一はやっぱり大人になったなって演じていても思うんです。これまでは自分が正しいと思ったことに突き進んでいましたが、新政府に入って以降は、自分の道理とははずれたことをしたりと、ちょっと汚さを覚えてしまって。
なので、明治編ではダークな面も少し出しながら演じたりもしています。血洗島のころの無邪気だった少年が、こうやって大人になっていくんだっていう寂しさを感じ取ってもらえればと思います」
【栄一に危機迫る! 次回(10/31)の『青天を衝け』は?】
栄一(吉沢)が総監役を務める第一国立銀行の大株主、小野組が倒産。無担保で多額の貸し付けをしていた第一国立銀行も連鎖倒産の危機に陥る。さらに三野村(イッセー尾形)率いる三井が、この機に乗じて銀行を乗っ取ろうとしていることを知った栄一は、一世一代の大勝負を仕掛け……。栄一はこのピンチをどう乗り切るのか!?