では、達成の場はどこになるのだろうか。出場を願うファンも多い『北京五輪』について羽生は“4回転半成功の道の半ばにあるなら”としていて、意欲はそれほどでもないように思えたが……。

復活への道筋

「羽生選手は“4回転半を試合で決めたい”という思いを強く持っています。それを果たすために出場を決めていた、グランプリシリーズの『NHK杯』を欠場することになってしまったので、この先、より多くの試合に出場する機会が欲しいはず。『北京五輪』も目指す必要が出てきたのではないでしょうか」(スケート連盟関係者)

『NHK杯』のホームページには、欠場となった羽生と紀平梨花の2人が大きく掲載されていた(公式ウェブサイトより)
『NHK杯』のホームページには、欠場となった羽生と紀平梨花の2人が大きく掲載されていた(公式ウェブサイトより)
【写真】平昌五輪男子シングルで金メダルを獲得した羽生結弦

 そのためには、年内の復帰が望まれる。

「まずは『全日本選手権大会』への出場を目指さなければなりません。今年の『全日本』は『北京五輪』の最終選考会でもあります。

 ケガなどのやむをえない事情があった選手には、それまでの結果を加味して選考するという特例はありますが、基本的には『北京五輪』に出場するためには『全日本』への出場は必須です」(同・スケート連盟関係者)

今シーズンのフィギュアスケート開催予定。羽生選手はロシア杯や全日本選手権に出場予定だが……
今シーズンのフィギュアスケート開催予定。羽生選手はロシア杯や全日本選手権に出場予定だが……

『全日本』での復帰を目指すには、こんな理由も。

「羽生選手のファンは海外にもたくさんいますが、やはり日本は特別。いちばん最初に“夢”を叶える場所は、日本のファンが多く集まれるところを選びたいはず。羽生選手は、ファンのことをすごく大切にしており、恩返しをしたいという気持ちを持っているのです」(前出・フィギュアスケート関係者)

 それでも、ケガから約2か月で試合復帰は大変なこと。

「くしくも、『全日本』の男子シングルの試合は12月24日のクリスマスイブから始まります。ファンに“奇跡”を見せてくれるのではないでしょうか」(同・フィギュアスケート関係者)

 最高のクリスマスプレゼントになるか──。