新型コロナウイルス感染症の拡大によって外食率が低下、ひるがえってテイクアウト食品が伸びている。そのなかでも特にすごいのが……。
増え続ける“唐揚げ専門店”
「いや〜それはもう唐揚げ店ですよね。都内やある程度の都市であれば、もはや“どの駅前にもある”と言っていいレベルです。テイクアウト需要が増えたことも大きいですが、持ち帰りのみにすれば、店舗スペースもわずかですむ。イコール家賃が安い。
揚げるフライヤーがあれば基本的にできますから、設備投資も少ない。さらに言っちゃえば、技術もそこまで求められない。大手飲食チェーンの出店も多いですが、個人店も多いですよね」(飲食店関係者)
街にあふれる唐揚げ店。至るところで目にするが、ときにこんなフレーズが掲げられている店を見たことがある人も多いのではないだろうか。
《最高金賞の味》《金賞受賞店》
うまさをアピールするこれらの文言は、『からあげグランプリ(R)』なる投票制で選ばれる唐揚げの賞だ。主催は『日本唐揚協会』という組織。
以前週刊女性では、からあげグランプリ“金賞受賞店多すぎ問題”について日本唐揚協会に話を聞いた。当時協会はこの件について次のように答えている。
「エントリーした店舗すべてが受賞しているわけではありませんよ。金賞を多く見かけるのは、受賞企業が支店を増やしているというのも関係していると思います」
ノミネートの半数が受賞していることについては、
「私どもが協会を設立した'08年にはグルメサイトなどに“からあげ”のカテゴリーがなかったんです。美味しいラーメン屋さんのようにから揚げというカテゴリーを作りたかった。地方に行ったときに、美味しいから揚げ屋さんを回れるきっかけにしたかったんです。
ラーメンにもしょうゆ部門、塩部門など細かくジャンル分けがありますよね。から揚げも同じです。ですから賞が多くなったのです。グランプリも、店舗を落とすためのものではなく、世の中に知ってもらう機会になればと考えています」
そして最後に“賞はお金で買える”などの声もあることについては……。
「ノミネート費用は1万5000円ですが、それは授賞式イベントのライブ配信をするためで、どちらかといえば赤字です」
と、いうことだったのだが……。前出の飲食店関係者が語る。
「『からあげグランプリ(R)最高金賞 金賞 を獲る方法』という動画が販売されているのを見つけまして。販売しているのは、からあげグランプリ(R)を主催している日本唐揚協会。なんで主催者側が賞を獲る方法を“売る”んだよって思いましたが、まぁ興味もあって見てみました。いや、それがなかなかな内容で……」