『エール』(2020年度前期)
低音イケボにうっとり
昭和という激動の時代に、人々の心に寄り添う曲の数々を生み出した作曲家・古山裕一(窪田正孝)と妻・音(二階堂ふみ)の物語。語りは津田健次郎。
「“この声で毎朝起こされたい”という女性が続出しましたね。低音イケボで聞かせてくるという、朝ドラでは珍しいパターン。登場人物に寄り添うようなナレーションもよかったです」(田幸さん)
『半分、青い。』(2018年度前期)
トリッキーな遊びがいろいろ
「いちばんトリッキーなことをやっていたかも」と田幸さんが挙げたのが、ちょっとうかつだけれど失敗を恐れないヒロイン鈴愛(永野芽郁)を描いた今作。
「鈴愛が胎児のときから始まって、ナレーションも鈴愛の声。亡くなった祖母役の風吹ジュンさんの語りも、ときどき遺影がしゃべったり、おじいちゃんが亡くなったら祖父役の中村雅俊さんとナレーションで掛け合うなど、随所に遊びが」
『ごちそうさん』(2013年度後期)
転生パターンにびっくり!
「'10年代からの遊びのひとつ、転生ものですね」(田幸さん)。食べることへのこだわりと愛情が人一倍強いヒロイン(杏)が大正~昭和の激動の時代を生きる物語。語りは亡くなった祖母役の吉行和子。
「おばあちゃんの魂がぬか床に宿って……という、ぬか床ナレーションにみんなびっくり仰天でした!」
『カムカムエヴリバディ』(2021年度後期)
英語+優しさ+包容力!
ラジオ英語講座とともに生きたヒロイン3人、3代にわたる物語。城田優が英語を交えた語りを披露している。
「優しい声がすごくいいですね。これから激動の時代に入っていきますが、それを受け止めてくれるような包容力。100年間、ヒロインたちの隣にラジオがずっと寄りそいますが、語りももうひとつの主人公のような存在になるかも」(田幸さん)
連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』 NHK総合 月曜〜土曜 朝8時〜ほか