「適切な皇位継承者がいなくなる」
「愛子さまが紀宮さま(現・黒田清子さん)のティアラを借用されるという話題は、よかったと思います。国民への寄り添いという意味では、内廷費や皇族費の使途明細の公表も重要かもしれません。
オンラインでのご公務が増えた分、警備費用などはかなり浮いている状態です。宮内庁は、それが眞子さんの警備費用のために使われていないことくらいは、発表したほうがいいかもしれません。
金銭問題は無礼なテーマでもありますが、経済的苦境にある人々にとっては切実な問題です。内廷費や皇族費などからコロナ禍の国民支援のための費用を捻出すれば、皇室への敬愛はさらに高まるでしょう。一方で、コロナ禍で難儀する国民への寄り添うことなく、国外に脱出してNYのマンションでセレブ生活を満喫するというのは、一番の悪手です」
秋篠宮家の“個人の意思を尊重する”という教育方針が招いたと言われる、眞子さんの結婚騒動。次代の天皇家である秋篠宮家に対する風当たりは強まる中、目下政府が進めている皇位継承問題にも大きな影響を与え、いずれは「適切な皇位継承者がいなくなる危険性すら生じている」と小田部教授が続ける。
「今の天皇ご一家の節度あるふるまいで、皇室制度の崩壊が今すぐ起こるとは思いません。しかし、秋篠宮家への国民の不信感や、眞子さんのお相手選びの強引さなどから、今後の皇位継承問題に大きな影響を与え、令和以後の皇室制度の崩壊を促す可能性が生まれてしまいました。
愛子さまの皇位継承の容認、旧宮家の男系男子の皇室への復帰などが叫ばれていますが、そうした議論はすでに小泉純一郎内閣から続いており、いまだに決着していません。よほどの国民的危機感や政治的実行力がなければ、議論だけで終わるでしょう。
そのころには愛子さまも結婚されてしまい、旧宮家の方々への国民的シンパシーも希薄になって、適切な皇位継承者がいない状態になるかもしれません」
国民からの敬愛を取り戻すため、最大の危機を迎えている秋篠宮家の今後のなさりように期待するほかないだろうーー。