大病や住宅購入時は確定申告をしないと大損!

●最大約40万円の節税!

 会社員や公務員であっても、年末調整だけですべての節税効果が得られるとは限らない。確定申告をしないと税金が戻ってこないケースもある。

 病院や歯科医院の医療費や、治療のために購入した医薬品代などの合計額が、ひと世帯で年間10万円を超えていると「医療費控除」を利用できる。ただし、医療費控除は年末調整で申告できないため、確定申告が必須だ。

「住宅ローン控除」を受ける場合は、初年度のみ確定申告が必要。購入住宅の種類によっても控除の上限額は異なるが、年末時点におけるローン残高の1%分の減税が受けられる。仮にローン残高が2千万円だとすると、確定申告をしないと最大で20万円分もの減税が受けられなくなってしまうので必ず申告しよう。なお、初年度さえ確定申告をすれば、2年目以降は年末調整での申告が可能だ。

昨年から始まった「ひとり親控除」で未婚でもOKに

●最大約4.8万円の節税

 これまでひとり親が受けられる控除は「寡婦控除」のみで、夫と離婚したり死別したりした妻に限られていた。ところが、昨年から「ひとり親控除」という新しい制度が始まり、未婚のシングルマザーやシングルファーザーも35万円の所得控除が受けられるように。

 この控除は「本人の合計所得が500万円以下」などの要件を満たすと受けられる。ただし、事実婚をしていると受けられないので要注意。

 ひとり親控除を受けるためには、年末調整で提出する書類のひとり親の欄にチェックすればOKだ。対象者は忘れずにチェックしたい。