同じブランド財布でもデザイン選びが独特
前述したようにお金を使うことを嫌だと思いながら、せっかく使うならば得をしたいと考えるのがお金持ちの共通点。一見、複雑に見えるポイントやマイルなどの特典を見逃さず、家族カードなどを利用し世帯全体で特典のメリットを享受する工夫も。
「家計簿アプリにはザイムやマネーフォワード、さまざまな種類がありますが、ほとんどのアプリがQRなどによるキャッシュレス決済で支払えば、買ったものと金額を自動的に記録できます。現金払いだとひとつひとつ買ったものと金額を記入する手間が増える場合もあるので、キャッシュレス決済のほうが断然便利です」
共働き世帯が増え、家計管理は別々というケースも多いが、家計簿アプリを利用していればお互いの支出を簡単に把握することができる。
「以前に比べて、妻ではなく夫が家計管理を行う世帯が増えてきました。妻か夫か、家計管理が得意なほうが担当しているようです。男性(夫)はデータの管理が好きな方が多いようで、そういった意味でもキャッシュレス決済と家計簿アプリを組み合わせた家計管理は簡単で、有効なのかもしれません」
新年に向けて財布を買い替える人も多い。お金持ちの財布選び事情は?
「たいていのお金持ちはブランド品の財布を持っているものですが、選ぶデザインが違う。大きくロゴが入っているなどブランド品だとひと目でわかるデザインは選ばない。さりげないデザインでよく見るとブランドだとわかるようなタイプを選ばれていますね。一見して、“あ、ブランド品だ。お金持ちだ”とバレてしまうようなことを嫌うんです。代々お金持ちで地主の方が、高級腕時計を身に着けているのを見たことがありますが、やはりそれもさりげないデザインでしたね」
古い財布は捨てて、3年周期で買い替えるのがよいという話もあるが、買い替え頻度はどのくらいか。
「上質な高級ブランドの財布を買って、3年どころかもっと長く使う人が多いです。10年以上使う人もいます。だから買うときに素材やデザインにこだわって長く使えるものかをじっくり吟味。1億円貯めるような人はとにかく物を大事にするんです」
毎日のように使う財布。丁寧に手入れをして10年使う人も多いという。そんな日々の習慣こそが資産1億円の実現につながるのかもしれない。
教えてくれた人は……藤川太さん
■ファイナンシャルプランナー CFP認定者。
「家計の見直し相談センター」を設立後、2万世帯を超える家計診断を行う。『1億円貯める人のお金の習慣』(PHP研究所)、『カラー版 一番やさしい資産運用の教科書[資産運用勉強シリーズ]』(西東社)など著書多数