また冒頭の言葉を伝えた『日刊スポーツ』の記事コメント欄においても、《プロなら天下りやコネを使わず実力と結果のみでプロ契約してくれ》《周りはすでに試合に使える選手としては終えてると言ってる》《オファー出してるのは戦力としてじゃなく単なる客寄せパンダ。みっともない》などと、向けられるのは辛辣な声ばかり。
すっかりサポーターやファンからの尊敬を失ってしまったように見えるカズ。それでも、現役にこだわり続ける理由とは何なのだろうかーー。
息子たちに見せる“背中”
「もちろん、心身ともに“まだ選手としてやれる”という確固たる自身があってのこと」とは、サッカー専門誌のスポーツライター。
「華麗なテクニックからスマートなプレースタイルと思われがちですが、泥に塗れながらもボールに食らいついてゴールを目指すのがカズさん。また彼が実際に受けてきた批判の数々からすれば、ネットの声などは気にもならない。それに“自分のわがまま”は重々承知ですし、その上で“必要とされる”限りは叩かれようとも現役を続けますよ。
それに息子たちが一人前になる日まで、這いつくばってでもチャレンジをし続ける“親父の背中”を見せていたい気持ちもあるのだと思います」
24歳の長男・りょう太は俳優、19歳の次男の孝太は12月31日の『RIZIN』で総合格闘家デビューと、サッカーとは別の道を選んだ息子たち。しかし、現在の進路に至るまでは紆余曲折あったようだ。
特にりょう太は父親と同じくブラジルへのサッカー留学経験もあり、周囲からもプロ選手を目指すものと思われていた。しかし、高校卒業を機にその道を閉ざす。
「常に“カズの息子”と期待されるプレッシャーは計り知れない。大学進学後はスポーツマネジメントなど、プレーヤーとしてではなくビジネス面からスポーツに関わろうとしていたそう。それでも進路に悩んでいたところ、母のりさ子さんの進言もあったのでしょう。俳優という未開の道へのチャレンジを選んだのだそう」(前出・スポーツライター)