30代になり、新鮮な気持ちで話を聞けた
「台本を読んで、土方は荒っぽい感じだったので、言葉遣いと気性とか粗野な感じを出せればと思って演じていました。本来ならば思想的に真逆の2人だから、バディといっても坂本龍馬に敵愾心を抱いている部分があると思うんです。なので、演じるうえで土方と龍馬との負の関係性も意識して撮影に臨んでいました」(向井、以下同)
今回、初めての土方歳三役に挑んだ向井理。「『のだめ』以来10数年ぶりで新鮮でした」とバディとなる坂本龍馬役の永山との共演を楽しんだと話す。
「プライベートでは公園でばったり会ったこともありました。生まれた年も一緒ですし、学年は違うけど同級生みたいなもの。仕事とか家庭のこととか、現場で一緒にいる時間が長い分、いろいろなことを話しました。お互い30代となり新鮮な気持ちで話を聞けましたし、楽しかったです」
本作の撮影以外にも、連ドラや映画、舞台などに相次いで出演。多忙な1年となった。
「昨年は僕自身も作品が何本か中止になったり、仕事ができない期間がいままででいちばん長かったんです。それが、撮影が少しずつできるようになり、昨年の分を取り返すかのようにじゃないですけど、忙しくさせていただきました。先月まで舞台をやらせていただいたんですけど、毎日芝居できることがすごいなって。昨年が普通じゃなかったんだって改めて実感した1年でした」
一方、仕事の合間にはこんな息抜きを。
「お酒ですね。外で飲むタイプではないので、疲れて帰ってきて少し台本を読んで、最後に軽く飲んで寝るというのがいちばんの息抜きです。リモート飲みも今年初めてやりました。先月、舞台で大阪にいたとき(佐藤)二朗さんから急に連絡があったんです。それで始めたんですが、二朗さんがすでにべろべろで、よくこの状態で誘ってきたなと(笑)。最後は向こうの電波が悪かったみたいで、プツッと切れて終わりました」
そんな向井には年末に集まる、気心の知れた“バディ”たちの存在が。
「中学のサッカー部時代の同級生たちと年に1回は集まるのが年末年始の恒例となっていて、できない年もありましたが、10何年続いています。みんなでごはんを食べたりして、学生時代のくだらない話とか、友達に家族ができたとか、同級生と会うと自分の原点に戻れる瞬間があるんです。いまは集まるのが難しいですが、ずっと続けられればいいなと年末になると思いますね」
■もうすぐクリスマス
「わりと早い段階で兄にサンタの存在をバラされていたので、あまり夢を見た感覚はないです(笑)。でも、地域のクリスマス会でみんなでプレゼント交換をしたりしたのは楽しかったです。あと街の雰囲気も少し浮かれる感覚は小さいころから好きでした。楽しい思い出のほうが多いので、自分の子どもたちにも味わせてあげたいなと思います」