実際にあった親子問題
親子関係は三者三様。加藤なほさんから、実際にあった親子問題のストーリーを聞いた。
【母からの電話に動悸拒絶して幸せを得た】
実家の近くに住む50代の女性は、何かにつけて母に呼びつけられ、子どもの進路から自分のパート先まで、何でも母の思いどおりになるよう口を出されてきた。
母からの電話に動悸が激しくなる日々。
そんな生活に終止符を打つべく、母に「口を出さないでほしい」と告げ、呼び出しにも応じないと決めた。
少し心が痛んだが、母の言葉に苦しむ日々から解放され、自分を大切に生きる喜びを感じ始めている。
【幼少期を振り返り過干渉連鎖を止めた】
自分の過干渉が20代の息子を苦しめているかもと悩む50代女性。
でも、どうすればよいか自分ではわからない。
そこで自分の幼少期を振り返ると、自分も母から同じような過干渉を受けていたこと、どんな思いをしてきたかを思い出した。
そのことが自分の傷を癒す契機となって、息子へ何か言いたくなることが減り、信じて見守れるように。
自分もやりたいことを楽しめるようになった。
教えてくれたのは……加藤なほさん●心理カウンセラー・メンタルコーチ。HahaCo Labo 母娘関係研究所」代表。自らも“毒親育ち”の経験を持つ。『あさイチ』、『クローズアップ現代+』などで親子関係や生きづらさについてメディアで発信する。
(取材・文/河端直子)