日曜劇場『DCU Deep Crime Unit 〜手錠を持ったダイバー〜』(TBS系)の視聴率が好調に推移している。第3話までの平均視聴率(世帯)がいずれも15%超(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と、2022年冬ドラマでは視聴率1位をキープしている。
実力派揃いの中、異彩放つ岡崎体育
主演の阿部寛(57)を筆頭に横浜流星(25)、中村アン(34)、山崎育三郎(36)、高橋光臣(39)、趣里(31)、市川実日子(43)といった実力派俳優が名を連ねるなかで、存在感たっぷりの演技を披露しているのが森田七雄役の岡崎体育(32)だ。
岡崎が演じる森田はDCUことDeep Crime Unit(潜水特殊捜査隊)のムードメーカー的存在。
緊張感あるムードを和ませるシーンから衝撃の展開に涙するシーンまで、ネット上では岡崎の演技力に対して高い評価が集まっている。
だが、そのなかには「森田役の俳優って誰?」との声もちらほら。また、岡崎を前から知っていた人からも「森田を演じているのって、岡崎体育だったの!?」との驚きの声が上がっている。
ピエール瀧、浜野謙太に続く存在に?
岡崎体育は、2016年5月にメジャーデビューを果たしたミュージシャンだ。2017年のセカンドアルバムは音楽チャートで2位を記録し、2019年のさいたまスーパーアリーナ公演では1万8000人を集客するなど高い人気を誇っている。
俳優業と二足のわらじを履くミュージシャンは、大きく2種類に分けることができる。
目立つのは、知名度の高いミュージシャンが俳優業でも主演クラスを務めて成功を収めるケース。古くは1960年代のグループサウンズ出身である堺正章、沢田研二といった面々から、最近では福山雅治やジャニーズアイドルなど列挙にいとまがない。
もうひとつは、音楽ファンの間では高い知名度を誇るものの、脇役として俳優業での経験を重ね、一般層にまで広く知られる存在となるケースだ。
2000年代以降では、電気グルーヴのピエール瀧、銀杏BOYZの峯田和伸、在日ファンクの浜野謙太らがその代表的存在といえるだろう。
岡崎体育は、この路線に続く筆頭株。2018年下期放送のNHK連続テレビ小説『まんぷく』にて本格的な演技に初挑戦すると、翌2019年には早くも映画やドラマへの出演が殺到。
4月には映画『麻雀放浪記2020』が公開され、8月にNHKドラマ10 『これは経費で落ちません!』に出演。11月にはスペシャルドラマ『磯野家の人々〜20年後のサザエさん〜』(フジテレビ系)にてカツオの親友である大人になった中島役を務めるなど、演技初挑戦からわずかの期間で、俳優としての才能を開花させた。