韓国生まれのウェブ漫画が売れるワケ
日本のウェブ漫画は基本的に1ページごとにフリックして次のページに移るが、スマホでの閲覧に特化したものも。韓国発祥の『ウェブトゥーン』だ。簡単に言うと、コマごとに縦スクロールで読み、基本はオールカラーだ。
「日本の漫画市場において縦スクロールの漫画の9割が韓国産です。オールカラーなので、売れ線であるエロ系が映えるという面も。
韓国は人口が少なく、国内需要だけでは成り立たないので、海外に向けた作品作りを念頭に制作され、韓国政府もウェブトゥーンを支援しています」
市場は拡大しているが、ウェブ発信の漫画で世間一般にまで知られている作品は多くないように思えるが……。
「SNS上の“バズり”とウェブ漫画の売り上げはまったくといっていいほど比例していません。読んだ感想がウェブ上にほとんどない作品の作者が、印税で月に1000万円近い収入を得ていることも。
ウェブ漫画は読んでいることを他人に知られたくないような作品が少なくない。それゆえにSNSなどには感想が上がらないけど、人気が高い、という作品が生まれますね」
あなたもウェブ漫画沼に浸かってみる?
PROFILE●太田ぐいや●漫画原作者、フリー編集者。代表作『私には5人の毒親がいる』(漫画・樹生ナト/秋田書店)、『余命一年のAV女優』(漫画・玉越博幸/小学館)など。