「おはガール」で伝説的存在
──選ぶ際に重視するポイントはありますか?
「優等生っぽい子と、何か飛びぬけている子と、ちょっと面白い子、みたいにバランスを考えています。でも、最終的には度胸ですね。
緊張してしゃべれない子も、ふとした質問への切り返しがいい時があって。“この子の実力は、今の言葉だな”と考えて選ぶことがあります。
だから、いきなり“学校で流行っているものは?”とか聞いて、その子の本質を見るんです」
厳しい目で選ばれた原石の中で、今も語り継がれているのが松岡茉優。
「当時のおはガールの中で、彼女はコミカル担当だったんです。ご本人は今あんまりその話はしたがらないようなんですけど……。
いろいろなことに挑戦して、全部ちゃんとこなしていました。 その適応力、アドリブ力がすごかった、という話はよく山寺さんから聞いていました。まさに伝説的存在ですね」
番組内アイドルグループの「おはガールちゅ!ちゅ!ちゅ!」も、千代島さんの記憶に残っている。
「岡本夏美さんは、視聴者からどう見られているか、おはガールがみんなから何を期待されているかをすごく考えてきちんと対応していて、プロでした。
平祐奈さんは今も天然キャラでテレビに出ていますが、当時から自然体で。子どもと同じ目線で楽しんだりとか、番組中にドッキリを仕掛けたら、素直に引っかかったり(笑)。きっとこの子たちはもっと売れていくんだろうなぁと思っていたら、本当に売れていきました」
──人気が出る子には、どんな傾向がありますか?
「まじめな子が人気者になりますね。きっちりしているというより、“どうしたら楽しんでくれるかな”と真剣に考えていることが大切。 松岡さんもそう。
山寺さんが卒業する時にゲストで来ていただいたんですが、自分が目立つよりも“どうすれば今の番組に合ったことを言えますかね”と真剣に考えてくれたんです。
体力的にもつらい番組だと思うんですけど、必死に食らいついてもらっているから成功したのかもしれません」
現役の中学生だから、学業との両立も重要になる。
「『おはスタ』は“小学生を元気に送り出す”というコンセプトなので、勉強の支障になるような企画やスケジュールを組まないようにしています。“テストがあるので休みます”とか全然あります」
スタッフとキャストが一体となって『おはスタ』を盛り上げてきた。