木村のノミネートは間違いない

 そして今年の11月に50歳を迎える木村。本格的な連ドラデビューを果たした『その時、ハートは盗まれた』(フジテレビ系・1992年)からも30年がたった、そんな節目の年だけに“あの称号”は手にしたかったのではないか。

「俳優にとって名誉の証である最優秀主演男優賞ですね」とはスポーツ紙芸能デスク。ドラマだけでなく映画でも幾多の大ヒット作で主演を務めた木村だが、日本最高峰の映画賞とされる『日本アカデミー賞』とは縁がない。『武士の一分』(2006年)で優秀主演男優賞に選ばれながらも辞退して以降は、候補にノミネートすらされない現状がある。

“賞レースに参加しない”というジャニーズの“壁”がありましたが、それを壊したのが初参加にして『永遠の0』で最優秀主演男優賞、『蜩ノ記』で最優秀助演男優賞を獲得した岡田准一。すると二宮和也も続いて最優秀主演男優賞に輝き、アカデミー賞は“解禁”されたのです。

 そして2021年公開の『マスカレード・ナイト』が興行収入37億円超えの大ヒットを記録したことで、“木村拓哉のノミネートは間違いない”というのが大方の見方でした」(同・芸能デスク)

 というのも昨年12月の『第46回報知映画賞』で主演男優賞を受賞して、《賞に慣れていないので、どうしていいかわからない部分があるんですが》と、照れながら喜びの声を上げていた木村。これが“前哨戦”になると思われた。

2021年9月、映画『マスカレード・ナイト』初日舞台挨拶
2021年9月、映画『マスカレード・ナイト』初日舞台挨拶
【写真】西島秀俊が妻と子と!公園での家族サービス姿を目撃

 ところが、2022年1月に発表された『第45回日本アカデミー賞』の各優秀賞。木村は優秀主演男優賞の5名に入るどころか、選考対象作品にはなっていた『マスカレード・ナイト』は作品賞や監督賞、脚本賞などの各賞にかすりもしなかったのだ。

 この事態に2月9日、『文春オンライン』は【知られざる2つの理由】と題した記事を配信して、木村が“落選した”とする裏事情を報じている。

 記事によると、アカデミー賞事務局が木村の優秀主演男優賞の獲得を打診したところ、ジャニーズ事務所は《最優秀賞が取れるならば受ける》と返答したとある。事務局がこれに“確約できない”旨を伝えると、ジャニーズは“オファー”を断った、というものだ。

草なぎとの“共演”を避けた

 そしてもう1つの理由とするのが、元SMAPメンバー・草なぎ剛との“共演”。前回の最優秀主演男優賞者の草なぎはプレゼンターとして出席予定なのだが、元SMAPの2人が立ち会うのを避けたというのだ。取材に対して事務局は《この度の優秀主演男優賞におきまして木村拓哉様の選出はありませんでした》とだけ答えている。

 この経緯が事実とすれば、1度は“優秀主演男優賞にふさわしい演技”とみなされながらも、またもや参加を辞退したということ。そして主演男優不在の作品が、作品賞を受賞しては不自然に映ることから、『マスカレード・ナイト』も併せて“辞退”したということだろうか。