米作で知られる多古町は、シーズンオフで農作業がほとんどないため田んぼに人がいない時期だという。
別の近隣女性は、
「私だったら抵抗しきれたかどうか。尻込みしちゃいそう」
と表情を曇らせる。
夜道や暗がり、人目につかない場所ではないのに、女性が襲われる事件が起きた衝撃は大きいようだった。
知人男性によると、地元で面識のない女性を襲った阿天坊容疑者は農作物をつくる会社に勤めていた。
「仕事ぶりは熱心で、礼儀正しく、いいあんちゃんだなと思っていた。ほうれん草や小松菜を出荷する会社でスタッフが少ない中、若くてしっかりしているので頼りにされていた。手ぎわがいいんだよ。台風上陸でビニールハウスが壊れたときは修繕作業を手伝う人たちのために、休憩時に缶ジュースを配るなど気が効いた」(知人男性)
地元関係者らによると、年下の妻とのあいだに未就学の子どもが3人おり、いちばん下の子は昨年産まれたばかり。仕事が終わるといつもまっすぐ帰宅していたという。
仕事に熱心なイクメンパパの顔
「いいパパだったので事件には心底驚きました。奥さんは若いのに子育てにすごく責任感を持っていて、旦那さんのために必ず風呂を沸かせて帰宅を待っていました。それに応えるように家族をお花見に連れて行ったり、夫婦仲が悪いという類の話は聞いたことがありません」(近所の女性)
特に娘への溺愛ぶりは目立っていた。ママ友に交じってジーパンにサンダルというラフな格好で幼稚園のバス停までお迎えに来て、うれしそうに娘の手を引いて家に帰る姿が何度も目撃されている。