「何のことかわからない」
傷害致死の容疑で送検されたのは、鹿児島県出水市の建設業・日渡駿容疑者(24)。容疑者がシラを切るような発言をしているのは、2年半前に起きた大塚璃愛來ちゃん(りあらちゃん・当時4歳)の死亡事件についてだ。
“外から力が加わった”と断定
2019年8月28日の夜、日渡容疑者は交際相手の長女である璃愛來ちゃんの頭に暴行を加え、くも膜下出血を負わせ浴室で水死させた疑いで逮捕されたが、処分保留で釈放されていた。
しかし警察は捜査を続け、璃愛來ちゃんのくも膜下出血は“外から力が加わった”ものだと解剖医5人以上の鑑定結果をもとに断定。2月22日、今年1月に20代の男女に対する監禁、恐喝容疑で逮捕・起訴されていた日渡容疑者の逮捕に踏み切った。
2年半以上に渡る警察のまさに執念といえる捜査。容疑者は事件当日の暴行について冒頭のように話しているというが、『週刊女性』は事件発覚直後、周辺取材をしていた。璃愛來ちゃんの母親との交際、璃愛來ちゃんの亡くなるまでの生活ぶりを当時の取材ノートをもとに振り返る。
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「最初は今年(2019年)の2月でした。スポーツクラブの駐車場で、“ママ、ママ”と泣いている声がしたので、スタッフが行ってみると女の子がいました。上半身は薄手のシャツと肌着だけ。下半身にはオムツ。すっかり身体も冷えていました。迷子かな、とも思いましたが親は一体、何をしているんだって、みんな憤っていましたよ」(同クラブのスタッフ)
鹿児島県薩摩川内市のスポーツクラブでその日、保護された女の子の名は、璃愛來(りあら)ちゃんといった。
前出・スタッフは、
「名前が印象的だったので覚えていました。ニュースで璃愛来ちゃんと聞いたときは、もしかしたらと震えました」
と表情を曇らせる。
8月28日、鹿児島県出水市のアパートで大塚璃愛來ちゃんが暴行を受け死亡した事件。暴行容疑で逮捕されたのは、母親の交際相手の建設作業員、日渡駿容疑者だった。死因は溺死で、身体には殴られたとみられる痕が数か所あったという。
取り調べに対し、「風呂に入れていて目を離したすきに溺れた。殴ったのはしつけだった」と供述しているが、古くからの友人は、「意外ときっちりしているし、しつけには厳しいんじゃないかな」と供述を裏づける。その一方で、こうも証言する。
「あいつはやっていないってみんな話してます。だって駿は璃愛來ちゃんのことを可愛がっていました。刺青もあって見た目は怖いけど、子どもや動物には手を出さない。フレンドリーだし男くさくて、情に厚いタイプ。先輩の子どもとおもちゃで遊んだり、ゲームセンターに行ったこともありました」
しかし、別の知人は明かす。
「あいつは特にお金にうるさい。闇金まがいのこともしていたようだ。後輩に“明日〇〇円持ってこい”と脅したり、駿のおごりだと思ったら後から“返せ”とお金をせびられたやつもいた。自分の思いどおりにならなくて後輩に手を上げるなど強引な面もあり、そういうところが嫌で駿から離れたやつも少なくない」
璃愛來ちゃんを可愛がる反面、気に入らないことがあると手を上げていたのだろうか。