ダイエットカレンダーの見直し方

(1)体重が増えた日の前日の食事内容を見る

 朝体重を量って体重が増えていたら前日の行動に原因があるはず。まずは食事内容をチェック。ほかの日と比べてご飯をおかわりしていたり、間食が多かったりしないだろうか。また、調理中につまんだり、家族の残りものを食べている場合はそれもしっかりと書いてあるか確認。単純な「食べすぎ」はこの段階で解消すべし。

(2)ほかの日の食事内容と見比べる

 体重が増えたほかの日の食事内容も要チェック。「夕食後の甘いデザート」など、同じものを食べた翌日に決まって体重が増えている場合もあるので、共通したものがないかを確認。

(3)「できごと」との関係をチェック

 体重が増えた日の前日のできごと欄に「孫が遊びにきた」や「お稽古事」、「夜勤」など、決まったできごとが書かれていないだろうか。孫と一緒に遊びながら無意識にいつもよりおやつを食べていたり、寝不足によるホルモンの乱れによって食べすぎている場合が。食べたものはその場でメモするなど、カレンダーに記録し損ねないようにしたり、ライフスタイルを変えることで食べ方のクセを改善しよう。

空腹感も大事なポイント

 カレンダーでやせグセを身につけてダイエットを成功させるカギがもうひとつある。それが「空腹感」だ。

「私のダイエット外来では患者さんに食べたいだけ食べてくださいとお伝えしています。ダイエットで食事を我慢するとストレスが増え、過食を悪化させてしまうためです。

 ただ、ここでいう『食べたいだけ』というのは満腹になるまでではなく、空腹感が消えるまで。空腹感を感じたら食べる、そして空腹感が消えたら食べるのをやめる、という感覚を頭の片隅に置いておくと、リバウンドしづらくなりますよ

 空腹感が消えたら身体に必要なエネルギーは摂取できているということ。それ以上は不必要なエネルギーだと認識したい。

「このカレンダーのゴールは、一時的な減量でなく、リバウンドしない身体を手に入れることですが、長い目で見れば多少のリバウンドは必ず起こります。生きていればやむをえないストレスが必ず襲ってくるものですし、特に女性は月経などの体調変化で過食リスクもあります。

 また日々の体重も一直線に下がることはなく、上がったり下がったりを繰り返します。そのため、カレンダーのグラフはギザギザになると思ってください。きれいに右肩下がりにならなくても中期的に見れば必ずやせられるはずです」

ダイエットカレンダー成功談》 H・Sさん

 以前の私は、糖質オフダイエットなどを行うたびにストレスで甘いものやフライドチキンをドカ食いし、リバウンドを繰り返していました。また中途半端な時間に食べたあとに、次の食事の時間がくるとまたしっかり食べてしまうなど、食べすぎる習慣が身についていました。

 そのせいもあってか血糖値が高くなりすぎ、工藤先生の外来を受診。体重や血糖値の測定、グラフのつけ方や服薬指導を先生に行っていただいたところ、体重が数キロ減少し、糖尿病の指標となるヘモグロビンA1cが3.5%低下。

 また、ストレスで過食していた菓子パンやスイーツなどの間食をとる量が自然と減りました。よくある減量指導のように、「○○は減らして」という指導ではなかったので、食事の内容に困ることはありませんでした!