仕事が途切れない理由は“休憩中”にあり?
しかし、その後の10代後半から20代にかけての数年はつらい時期が続いた。
「どんどん活躍していく周囲と自分を比べて、足踏みしているように感じて落ち込んでいたそうです。それもあり、日常生活でも悩むことが増えていったようです」(芸能プロ関係者)
そんなときに出会ったのが、アリス自身も転機になったと話す、'17年のNHK朝の連続テレビ小説『わろてんか』。後藤高久プロデューサーは唯一無二の存在だったと話す。
「広瀬さんが演じたリリコは娘義太夫をやっていた女性芸人で、時流に乗って漫才をやるようになり、世に出ていくという役。ヒロインと対立する立場から、最後には戦友になるという重要な立ち位置でした。彼女の明るくて強くて芯があるところに、リリコ役はこの人をおいてほかにいないと思いましたね」(後藤プロデューサー、以下同)
未経験のお笑いにも、“芸人魂”を見せたという。
「娘義太夫という芸は、三味線を弾きながら歌うのでかなり難しい。当初は、指導する先生の演奏に広瀬さんがバチを合わせるなど、撮り方の工夫で対応する予定でしたが、本人の努力によって、自身の演奏で撮影したシーンもあります。広瀬さんは“まだまだです”と言っていましたが、根性を感じましたね」
劇中以外でも周囲を楽しませていて……。
「休憩中は共演者の方とずっと話していた印象があります。そのおかげで、現場の雰囲気が明るくなりますよね。すると、一度お仕事をした人が“また次も”と思うようになります。広瀬さんの出演作が途切れないのは、そんな理由もあるのではないでしょうか。私もまたぜひお仕事をしたいですが、スケジュールがなかなか合わず……。撮影期間が長いお仕事をお願いしようとすると“2、3年先”となる場合もあるんです」