今すぐは無理でも、現場で働くことに意欲を示す。
フリーアナウンサーで気象予報士の酒井千佳も、今年、保育士資格を取得した1人。
「小さいころから天気に親しんでもらいたいと思い、保育という観点も交えながら、天気のことを伝えていくプロジェクトを計画しています。来月から、保育士のアルバイトをしようと思っています。今までは自分の子どもしか見ていないので、実際の現場を見て、そこで感じられることや得られることを発信していきたいですね」
いずれは、過酷といわれている保育の現場を経験したいと語る。
芸能人の“参入”で保育士にシワ寄せも?
現役の保育士としてメディアやSNSで情報を発信している、てぃ先生に保育現場の現状を聞いた。
「給料はいいとはいえません。地域差はありますが、月収20万円程度で、何年か勤めてもあまり増えません。家族を養うことは難しいかもしれません」
将来性についてはどうか。
「人手不足ですし、仕事自体はあると思います。ただ、一般企業のように出世して給料が上がることもあまりないですね。経営する側になるとしても、儲かるとはいえません。給料に不満があるのはもちろんですが、もっと大きな問題は業務負担の重さ。現場の保育士は負担軽減を願う人が多いと思います」(てぃ先生)
やはり過酷な現場のようだ。ただ、てぃ先生は芸能人が保育士に興味を示すことに意味があるという。
「薄給は知ってのことでしょうから、芸能人のみなさんは社会貢献としての気持ちが強いと思います。それに、芸能人が先生をすることは歓迎です。いろんな経験をされているでしょうし、子どもたちにはいい影響があるはずです」
さらに、ほかの現役保育士にも話を聞いた。
「過酷な環境で辞めていく人も多く、きれいごとで続けられる仕事ではありません。芸能人が片手間で参加すると、シフトをその人の都合に合わせなければいけないことも。そうなると、保育士専業で頑張っている人にシワ寄せがいくことがあるかもしれません」
立ちはだかる壁は高そうだけど、ウルトラマンならきっと、すべての問題を解決してくれるはず!
てぃ先生 現役保育士。デビュー作『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(KKベストセラーズ)は15万部を超える。ツイッターフォロワー、YouTube登録者数ともに50万人以上。メディア出演も多数で2022年4月からはEテレでのレギュラーが決定