足のボコボコQ&A
Q.治療が必要な目安は?手術とはどんなもの?
A.血管が目立つ、むくみなどで日常生活に支障がある、という人は医療機関の受診を。逆流防止弁が壊れている場合は手術が必要となるが、手術時間は30分程度。一般的な術法はカテーテルを入れて逆流が起こっている部分をレーザーで閉じる。
閉じた血管は使われなくなり、時間とともに体内組織の中に吸収されていく。保険適用で、費用は約3万円~。
Q.着圧ストッキングははくべき?
A.圧迫圧によって足から心臓へ戻る血液循環をサポートする働きがあるので、むくみなどの症状改善には効果的。1日中立ちっぱなしや、座りっぱなしの人は、やや圧の強い30~40mmHg程度のものがおすすめ。
Q.たくさん運動したほうがいい?
A.過度な運動は逆効果。フルマラソンランナーなどは、筋肉収縮が過度に行われるので、血管に負荷がかかりすぎることも。適度な運動が理想的だが、ウォーキングをするなら大股で早歩きを。だらだら歩きは筋肉のポンプ作用よりも、重力の影響のほうが大きくなるので、血流改善にならない。
Q.食生活で気をつけることは?
A.そばに多いルチンや、柑橘類の皮や袋に含まれるヘスペリジンなど、静脈の血管を強くする食材がおすすめ。野菜に多く含まれるビタミンA、C、アントシアニンは血管を傷つける活性酸素を抑える抗酸化作用がある。
伺ったのは……阿保義久先生●北青山Dクリニック院長、医療法人社団DAP理事長。国内で初めて下肢静脈瘤の日帰り根治手術を発案したパイオニア。『下肢静脈瘤が消えていく食事』(マキノ出版)など著書多数。
(取材・文/樫野早苗)