つるの剛士は通信制の短大へ

 加えて、“学び直し”の先輩である有名人たちの実績もあるのでは? と続ける。

「'12年に法政大学大学院政策創造研究科に入学し、修士号を取得した菊池桃子さんは、'15年に『一億総活躍国民会議』の民間議員に選出。'07年に50歳を過ぎて早稲田大学大学院に入学した秋吉久美子さんは『三重県文化審議会委員』を務めるなど、活動の幅を広げています。これまでとは違う道で活躍する先輩たちの姿に刺激を受けた人も多いのではないでしょうか」(治部准教授)

 転職サイト『リクナビNEXT』の元編集長で、“ミドル世代専門転職コンサルタント”として活動する黒田真行さんは、「テレビタレントたちがセカンドキャリアを考えざるをえない状況がある」と指摘。

「日本のテレビ局は広告費の減少により制作費が下がるなど、衰退している業界の1つ。フジテレビは早期退職募集を行うなど、社員たちをリストラしています。制作現場でも大御所たちの起用が減るなど、テレビタレントたちもリストラされ始めているので、Netflixなど、業績が好調な外資系メディアに活動を移行できないタレントたちは生き残れない時代になっています。一般の方でも同様で、重厚長大系を中心に衰退業界にいる人は、次のステップを考えるしかないというのが背景にあると思います」

 元テレビ朝日アナウンサーの大木優紀さんが、昨年末で同局を退社してベンチャー企業に転職。『報道ステーション』のメインキャスターを務めた富川悠太アナも、今春からトヨタに入社するなど、キー局の社員が一般企業に転職するケースも増えている。そんな中、大学大学院に進学する有名人のメリットとは?

「いきなり民間企業に転職するよりは箔づけしやすいので、タレントとしての価値を下げずに済む側面があります。次のステップに進むまで時間の猶予もできるし、進学したことをアピールすることで、企業などから声をかけてもらいやすくなるというメリットが考えられます」(黒田さん)

 スザンヌと同時期に“おバカタレント”として活躍したつるの剛士は、保育士資格を取得するために、'20年に通信制の短大に進学。今春、卒業して幼稚園教諭二種免許を取得したことをSNSで報告している。

「相川七瀬さんは神社巡りが趣味になったことで、日本文化や神道を一から学ぶために昨年、國學院大學神道文化学部に進学したことを明かし、驚きの声があがりました」(前出・スポーツ紙記者)