「ここ何年も歌っている姿を見ることができないのは寂しいです。早く元気な明菜さんが戻ってきてほしい……」(東京都 53歳 専業主婦)
最後に中森明菜が公の場に姿を見せたのは'17年のこと。デビュー35周年を迎え、全国でディナーショーを開催した。そして今年の5月1日、デビュー40周年─。しかし、本人を直接見られる公演などの発表はない。
それでも彼女の復帰を待ち望むファンの声は多い。また、最近では'80年代、'90年代の音楽やファッションを好む『昭和レトロ』が、週女世代にとっては懐かしくもあり、思い出も多いことだろう。
そこで全国の40代~50代1000人にアンケートを実施。中森明菜のヘアスタイルの人気ランキングを調査した。そして、ファッション誌や数々の広告でヘアメイクを担当してきたNAYAさんに明菜のヘアスタイルについて解説してもらい、その魅力に肉薄!
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320票を集め、トップに輝いたのは『難破船』のミディアムロング。
「『難破船』や『TANGO NOIR』のロングヘアが、すごく色っぽくて好きです。まねをしたかったのですが、自分とは素材が違いすぎて……。できませんでした」(東京都 50歳 専業主婦)
こんな声が届いたが、NAYAさんによると、「まねしやすい髪型」だそう。
「『難破船』の髪型は、毛先だけをワンカールした、シンプルなヘアスタイルですね。作り方としては、全体をストレートアイロンでサラッと熱を通して、毛先だけ太めのコテで巻きます。『TANGO NOIR』のヘアスタイルは緩めなソバージュを全体にかけて、前髪を持ち上げる感じですね」(NAYAさん)
プロだから仕上げられる“外巻き”
298票と、『難破船』に迫ったのが、デビュー2年目にリリースした『セカンド・ラブ』のいわゆる“明菜ちゃんカット”のレイヤー。
「デビュー当時の、黒ロングの外巻き髪がすごく可愛かったのが記憶にあります」(兵庫県 48歳 専業主婦)
「小学生のとき、自分も含めて周りの友達はみんなサイドを流してまねしていました」(大阪府 48歳 専業主婦)
と、当時を振り返る人が多い。
「初代チャーリーズ・エンジェルの、ファラ・フォーセットを彷彿させる、女性らしさの中に強さも感じさせる髪型です。サイドを強くカールするのが特徴。少し大胆にコテでサイドを外巻きにします」(NAYAさん)
いかにも“アイドル”的な可愛い髪型だが、このヘアスタイルをまねしたところ、こんな失敗談も─。
「当時、サイドを外巻きにしてまねしていたのですが、コテの性能が今ほどよくなくて。髪の毛が傷んで茶色になってしまいました」(神奈川県 55歳 会社員)
明菜もこの髪型で苦労していたのだろうか?
「当時のインタビュー記事で明菜さんが“普段はパーマをかけている”と話していました。だから、ブローだけであの外巻きを仕上げることができたのでしょう。ストレートの髪の毛をコテだけで外巻きにしたら、かなり傷んでしまうと思います」(NAYAさん)
この時代、同じようにトップアイドルとして活躍していた松田聖子の“聖子ちゃんカット”も人気があった。ぱっと見、似ているのだが、NAYAさんは「狙っているものの違いがはっきりしている」と、こう続ける。
「改めて見て思ったのですが、聖子さんのヘアスタイルは“可愛らしさ”を重視しているんです。髪の巻き方も、深く巻いて全体的にカールを強めにしている。対して明菜さんは、ブローでサラッと仕上げる大きめのカール。シックな感じにまとめているように思います」