『ブラタモリ』も転職を決断した大きな理由になった。'21年には、母校である早稲田大学に次のような言葉を寄せている。

《中でも印象深い番組は、全国各地の街を歩き、街の成り立ちを探る『ブラタモリ』です。番組を通して、古き良き町並みを残しながら、新しい時代の街を作っていくことの大切さを痛感しました》

地元住民から「反対運動」

 3月10日、三井不動産は一般社団法人ステラ・サイエンス・ファウンデーションとの契約を発表し、『横浜市関内エリアにおける新産業創造のエコシステム構築』を目指していくとした。そのプレスリリースの中で、近江さんが約1年ぶりに表舞台に登場。変わらぬ笑顔を見せ、次のようにコメントしている。

《横浜・関内は、開港期から国内外の最先端の文化を取り入れ、新しいものを生み出してきた街です。そんな歴史のある横浜・関内から、新しい産業を創造し、世界に発信していきたいと思います》

ひさびさの近江友里恵さんの登場に、いち早く気づいたファンから歓喜の声が(公式ホームページより)
ひさびさの近江友里恵さんの登場に、いち早く気づいたファンから歓喜の声が(公式ホームページより)
【写真】ファン大盛り上がり!近江友里恵さんが三井不動産のHPに登場

 調べてみると、三井不動産が担当している横浜・関内の事業とは、関内駅前にある“旧横浜市庁舎の再開発”という一大プロジェクトで、近江さんも携わっていることが判明。それだけでなく、この再開発には地元住民から反対運動が起き、暗雲が垂れ込めていることがわかったのだ。

 横浜市に契約の差し止めを求める裁判を起こした『横浜市民の財産を守る会』代表の高田尚暢さんに話を聞いた。

「横浜市は“横浜らしさ”を重んじていて、綿密な景観計画を制定しています。特に歴史のある関内地区は制限が厳しく、高層ビルが建つことはなかったんです。しかし、今回の再開発にあたって景観計画が変更され、旧横浜市庁舎跡に170mのビルが建つことになってしまいました」(高田さん、以下同)