女房はたぶん、かなり変人だと思ってる
現場以外でのエピソードを尋ねてみると、
「エンケンは、仕事が終わったらすぐ家に帰って奥さんとの時間をつくるからなあ(笑)」
と言う小日向に、遠藤も照れつつ爆笑。だが、小日向も同様のようだ。
小日向「家族の時間は大事だよ。だから一緒にいるのは現場が主。でも本当によかったなと思うのは、エンケンはとても優しいから、無理なく一緒にいられて、僕はすごく楽しい」
遠藤「小日向さんは誰に対してもフランクで、一緒にいると自分の素をそのまま出せる。それが小日向さんの持ち味ですね」
では、“嫌われ監察官”にかけて、奥さんに嫌われても貫き通したいことは?
小日向「貫くというより、いやがられていただろうなというのは、 '20年コロナ禍での自粛期間で、2か月中2回しか外に出なかったこと。普段から休みの日はずっと家にいるし、女房はたぶん、かなり変人だと思ってる。でも僕は変えられないので、女房は半分あきらめてるんだろうな。でも、エンケンは奥さんに合わせるでしょ?」
遠藤「怒られたりしますね(笑)。いまだに銀行の手続きを、1人でできないし。洗い物も、なるべく手伝うようにしているけど、ちゃんと洗い切れてなくて怒られる(笑)」
小日向「僕は逆だ。徹底して洗う。食洗機に入れる前に全部洗い流して、それから入れるもん」
ほのぼの家庭人の一面に、思わずほっこり。そんな2人の共通点は、音楽好きなところ。
遠藤「でも聴き方が違いますよね。俺はウォーキングしながらですけど、小日向さんは自宅で聴くんですよね?」
小日向「うん、じっくりと。今は、ジャジーな雰囲気のアンジェリーナ・ジョーダンというシンガーが好き」
遠藤「俺が今ハマってるのは、テイラー・スウィフトのいちばん新しいアルバム。その中の1曲が好きで、そればかりしつこく聴いてます」
小日向「僕もしつこく何度も聴くな。同じだ」
逆に、真逆なのが読書について。小日向は「エンケンがすごく本を読むということにびっくりした」と言い、遠藤は「小日向さんが読まないと聞いてびっくりした(笑)」と。
遠藤「もともとは全然読まなかったんです。高校中退して劇団に入って、そこで読めと言われて読むようになったんですけど、小日向さんは……」
小日向「僕は、中学高校のころはよく読んでたの。でも劇団に入ってからまったく読まなくなった。『ムー』は読んでたけどね(笑)。エンケンは、暇さえあれば読む。台本を読んだあとに本を読むと聞いて、ほんとびっくりした(笑)。僕はムリだ」