ちなみに、正の効果を生むかどうかは保証できないものの、負の効果はないだろうとされる言葉としては、「何の科目を勉強しているの?」「目標はどのあたり?」といった問いかけがある。これらは先と同じように勉強に関する言葉ではあるものの、単純な情報のやり取りであるためセーフだ。

 ただし、残念な大人はちょっと気を抜くと、この後すぐに「おー!」とか「えらいじゃん」と言ってしまいそうになるので要注意。そんな時は(できれば無表情で)「何か必要なものがあったら言って」と言って(できれば一瞬だけ目を合わせる程度で)立ち去ることをお勧めする。

それ、本当に相手のための言葉ですか

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 ネガティブ効果を発生させる多くの場合、あなたが発する言葉はあなたのために放っている。そうであるがゆえに、相手にとって妨害電波となる。「自分のためかどうか、そんなの自分ではよくわからない」という人もいるかもしれないが、確認するのは簡単だ。

 100%相手のための言動なら、相手がそれをどう受け取ろうとあなたの感情には関係しない。

 逆に、相手のリアクションを受けて、もしあなたが残念な気持ちになったとしたら、それは相手に何らかの期待をしていた証拠だ。

 前置きがやや長くなったが、今回、「その言葉をかけた瞬間、高確率で若者は引くだろうNGワードワースト5」を考えてみた。以降、単に若者と表現する場合は「いい子症候群の若者」を想定していただきたい。

 第5位は、「お互い切磋琢磨できる友人関係を作れ」だ。

 友だちとの付き合いが自分を成長させてくれた、と感じる人は多いだろう。これには大きくわけて2つのパターンがあって、1つは部活や、学外におけるクラブ活動などを通して、チーム一丸となって目標を追いかけたパターン。もう1つは、気の合う友だちと昼も夜も一緒に過ごし、くだらない話ばかりしていた関係が、徐々に成熟して一番の相談相手になっているというパターンだ。2つ目は、切磋琢磨というのとは少し違うかもしれないが、なぜか大人が若者相手に語りたくなるのはむしろこちらだろう。いわゆる武勇伝語りというやつである。