ある宮内庁OBが振り返る。
「ご体調が優れず、公務や宮中行事になかなかお出ましになれなかった雅子さまに対し、世間からは厳しい目が向けられていた時期でした。一部では“嫁姑関係の不和”が囁かれていた中、大勢を前に笑顔で言葉を交わされた“公開継承”は雅子さまにとって大変うれしく、令和の皇后として務めを果たす原動力にもなっているそうです」
お代替わりから新型コロナが拡大するまでの約1年間、活躍の場を増やした雅子さまに対し、“回復の兆し”を期待する声も上がるように。しかし、コロナ禍の影響で皇族方のお出ましは激減した。
雅子さまがかけられたお言葉
「この2年間、雅子さまは“リモートでもできること”を探し、公務に精いっぱい取り組んでこられました。'20年秋には、陛下とともに日本赤十字社医療センターや赤十字病院をご視察。'21年春には東日本大震災の被災地3県を見舞われています。いずれもリモートの画面越しでしたが、国民との交流を通して自信を培われたのでしょう」(同・宮内庁OB)
今回の全国赤十字大会でも、立派にお役目を果たされた。
「雅子さまが受章者に『有功章』を手渡す際、目線を合わせるためにかがまれるお姿が、美智子さまと重なりました。活動報告などの場面では、ほかの皇族方が正面を見据える一方、雅子さまは発言者に身体を向けて、真剣に聞いておられました」(参加者)
式典後には、活動報告者たちと10分ほどお話しになった。コロナ患者への医療対応について報告した『武蔵野赤十字病院』の泉並木院長はこう振り返る。
「“(コロナについて)よくわからない段階で陣頭指揮を執られたのは神経を使われたでしょう”と皇后さまから労いの言葉をいただきました」
『埼玉県青少年赤十字卒業生奉仕団』の加藤緩凪さんは、
「“娘の愛子と同い年ですよね”という問いかけをいただき、“そうです”と答えると、“お若いのにすごくしっかりしていますね。新鮮さを武器にして頑張ってください”と褒めていただきました」