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ー 休みの日でも「千葉くん元気かな?」
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ー 千葉と永山の“タカラ”物とは

 

千葉雄大(以下、千葉)「オファーをいただいたとき、正直、尻込みしました。だから、感覚的に作品に飛び込んだという表現がいちばん近いですね。でも、挑戦してよかった。最初に感じた衝動のようなものは間違えていなかったと思っています」

永山絢斗(以下、永山)「以前から、同年代の役者さんとのダブル主演という作品をやってみたいと思っていました。そんなときに、声をかけていただけた。千葉くんの名前を見て、どんな人なんだろう? どんな作品になるだろうという好奇心で今作に飛び込みました」

休みの日でも「千葉くん元気かな?」

『WOWOWオリジナルドラマ ダブル』で初共演した千葉雄大永山絢斗。原作は、第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞した『ダブル』。

 天性の才能を秘めた役者の宝田多家良(千葉)と、多家良の才能をいち早く見抜いた劇団員の鴨島友仁(永山)。それぞれ“世界一の俳優になりたい”という夢を持ちながら、共依存関係となったふたり。30代となり、このまま夢を追い続けるのか、諦めるのかの瀬戸際に立たされることになる。

千葉「多家良は天才役者。監督に天才の芝居はどういうものかお聞きしたら“僕は、天才はいないと思っています。それぞれの役者にいいところがあるので”というようなことをおっしゃられて。それもあって、あまり多家良という役を掘り下げることはしませんでした。

 あるとき、スタッフの方に“千葉くんは人たらしだよね”と言われて。そこは、多家良に通じるものがあったのかもしれないと思います。そばにいるとつい手を差し伸べたくなる人として、多家良を演じていました

永山「僕は、親身になって多家良の世話を焼く友仁のように面倒見がいいほうじゃないので。最初は、彼のセリフに共感できるものがあまりなかったんです。ただ、撮影を続けていく中で休みの日でも“千葉くん元気かな?”と思うようになった自分がいて。役柄だけじゃなく、僕自身の感情にもなっていったんだと思います。だから、現場で千葉くんに会えると、うれしかったですね

千葉「そんな感情、見受けられなかったけど(笑)」

永山「本当に!?(笑)。同年代の俳優仲間と遊ぶことがあまりなかったので、この作品を通して出会えたことに感謝しています」

 今作を通してすっかり仲を深めたふたり。撮影後に迎えた2日違いの誕生日をどう過ごしたのか聞くと、

千葉「当日(3月9日)っていうことですよね? 仕事現場で誕生日のお祝いをしていただいて、夜10時半ぐらいにひとり帰宅したと思います」

永山「僕は、(3月7日の誕生日は)ずっと家の天井を見ていましたね(笑)」