明暗を分けるのは原作者!?

 実写化が成功する法則はあるのだろうか。前出のドラマウォッチャーは、

「成功がキャスティングにかかっているのは当然ですが、強烈に原作を超えるキャストがいるかどうかが肝だと思います。例えば、2位の『孤独のグルメ』の松重さんは原作の五郎さんとは異なるキャラといえます。

 それでも、漫画のメッセージである“ただ、飯を食らう”という点を強調する意味で忠実に五郎さんを演じた。だからこそ、原作者も納得したのでしょう。

 1位の『逃げ恥』の主人公・みくりは特別かわいいという設定ではないのですが、新垣結衣さんの圧倒的なかわいさに視聴者は惹きつけられた。これは実写化ならではの魅力でしょう。

 必ずしも原作と同じキャラである必要はないんです。原作の人物よりも魅力的に演じるキャストがいればそれはもうドラマの勝ちだと思いますね。

 あとはやっぱり原作者が納得していること。上位を占めている作品はいずれも原作者と制作側が良好な関係を保っている

 向井理のT・Oさんは原作超えの呼び声も高いが、ドラマの視聴率はいまいち下降線……。令和の原作超えドラマはまだまだ現れそうにない!?

「原作を超えた!と思うドラマランキング」集計結果

1位『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系/'16年)
 新垣結衣、星野源など 264票

2位『孤独のグルメ』(テレビ東京系/'12年~)
 松重豊など 197票

3位『のだめカンタービレ』(フジテレビ系/'06年)
 上野樹里、玉木宏など 181票

4位『金田一少年の事件簿』(初代)(日本テレビ系/'95年)
 堂本剛、ともさかりえなど 172票

5位『義母と娘のブルース』(TBS系/'18年)
 綾瀬はるか、竹野内豊など 166票

※30代以上の女性を対象に5月28日〜31日までインターネットでアンケートを実施。その中から上位5作品を選出。 ※アンケートでは『池袋ウエストゲートパーク』(TBS系'00年)も172票と多くの票を集めましたが、漫画原作ではないためランキングから除外した