BTSとしての活動の苦悩を、涙ながらに打ち明ける場面も(公式YouTubeより)
BTSとしての活動の苦悩を、涙ながらに打ち明ける場面も(公式YouTubeより)
【写真】ワインを飲みながらBTS活動の苦悩を漏らすメンバーたち

 満身創痍な状態に加え、今回の発表には韓国の男性が避けて通れない切実な事情も。

韓国には徴兵制度があり、男性は満28歳の誕生日を迎えるまでの間に18か月の兵役に就かなくてはなりません」(一般紙記者)

「オリンピックで3位以内に入賞した選手」「国際芸術競演大会で2位以上の入賞者」など、運動・芸術で成果を収めた人物に関しては、通常の兵役が免除される制度もある。しかし、BTSはその対象にはならない。

兵役期限“延長”の特例措置が取られた

「2021年6月に施行された“BTS法”とも呼ばれる改正法によって、大衆芸術の優秀者に限り、期限を30歳になる年の年末まで延期できるようになりました。国に対するBTSの貢献度の高さが認められ、特例措置が取られたんです」(同・一般紙記者)

 2018年に文化勲章を受章したことで、BTSのメンバー全員が2年間の兵役期限延長の対象となっている。しかし、それはあくまで“延期”であって、“免除”を意味するものではない。

最年長のJINは現在29歳。今年12月4日で満30歳を迎えるため、年末までに入隊する義務があります。JINが兵役によりグループから離れるのは規定路線で、BTSは“7人そろわないと活動しない”と常々話してきましたから、ソロ活動に専念するという選択しか残されていなかったのでしょう」(韓国事情に詳しい芸能プロ関係者)

 メダリスト同様に世界的な活躍をする彼らだが、なぜ“兵役免除”が認められないのか。韓国の兵役制度に詳しい作家の康熙奉氏に話を聞くと、

「オリンピックなどの成績優秀者の兵役免除に関しては何十年も前に定められた法制度のため、国民にも浸透しています。しかしBTSが対象となるように、免除制度を新たに拡大するとなると、反発の声が上がることは必至です」