読書感想文の課題図書になれば

 だが、“すぐに裸になれる男”原田は、ほどなくヤノマミ族と親しくなったという。

ヤノマミ族の首長に、『おまえは精霊に認められた伝説の戦士の生まれ変わりだ。帰国したら、私たちのことをおまえたちの仲間に伝えてほしい』と言われました

 その約束を、今回やっと果たした。

「もともとものを書くことは好きで、今回の小説はブログに少しずつ書いていたものがもとになっています。あるYouTubeのインタビュー番組に出た際、『書きためていた物語を本にしたい』と話したら、それを見た出版社の方からご連絡があり、出版の運びとなったんです。

 僕が苦手なので(笑)難しい言い回しや、セクシュアルな表現は特にないですし、小学校の高学年くらいから読めると思います。読書感想文の課題図書とかになるとうれしいですね

 本の発売日にも、思いを込めた。

「妻の誕生日に合わせてもらったんです。ヤノマミ族と妻。僕を支えてくれた人たちの記念日にしたかった。

 次回作の構想もありますが、次は詩集も作りたいんです。僕の今の肩書はヤノマミと同じく“人間”なので、役者業や文章に限らず、いろんなことをやりたいですね。日本の精霊ともいえる座敷わらしにも会いたいですし!」

 現代社会を裸で生きるヤノマミ・原田龍二から、今後も目が離せない!

『精霊たちのブルース』(万代宝書房刊 税込み1320円) 書影をクリックでAmazonの購入ページへ

原田龍二(はらだ・りゅうじ)●1970年、東京都生まれ。第3回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで準グランプリを受賞後、さまざまな作品に出演。司会者として『バラいろダンディ』(TOKYO MX)金曜日を担当。芸能界きっての温泉通、座敷わらしなどのUMA探索好きとしても知られている。現在、YouTubeチャンネル「原田龍二のニンゲンTV」を配信中!

取材・文/木原みぎわ 撮影/山田智絵