禊のフル稼働が予想されて
そんな中、今年はすでに5月と7月の2回、歌舞伎座の舞台に立っている海老蔵。従来では襲名する役者は披露公演直前の月は休むのが一般的で、舞台以外の仕事も考えると、4か月連続公演はあまりにもハードに思える。
しかし、海老蔵は松竹の意向に従わざるを得ないほどの大きな借りがあるようだ。
「'03年には隠し子が発覚し、'10年にも暴行事件に巻き込まれたりとスキャンダルを連発。今年に入ってからも義姉・國光真耶さんからの告発騒動や女性との多重交際報道など、長らく世間を騒がせ続けてきました。それらのトラブルを“團十郎襲名のため”と、松竹が見放さずにバックアップしてきましたからね。一世一代の襲名披露興行で莫大な収益をあげないと、全てが無駄になってしまいます」(市川家に近しい人)
海老蔵の“フル稼働”計画は、これまでの振る舞いを清算する“禊(みそぎ)”とも言えるのかもしれない。
「まず9月の『秀山祭』に出て古典歌舞伎を行うことで、先輩たちからの信頼を回復。続けて10月の出演交渉を成立させて“海老蔵として最後の舞台”を実現。その勢いのまま襲名披露興行に挑む。これが松竹の思い描く理想のプランなのでしょう」(前出・梨園関係者)
海老蔵の10月の歌舞伎座出演について、松竹に問い合わせると、
「10月の上演演目、出演者については現状未定であり、恐縮ながら現時点ではお答えいたしかねます。何卒ご了承ください」
とのことだった。
毎日、ブログの更新を日課にしている海老蔵。その暇がないほど忙しい日々が始まるかもしれない――。