兄と弟は“ライバル”だから
逆に、ともに同じく看板を多数建ててきたのに、これまで一緒にやらなかった理由は……。
兄「それはライバルだからですよ(笑)」
弟「でも、ひと言言わせてもらえば、今回の看板の費用、本当なら折半のはずなのに、俺が3分の2、兄は3分の1ですからね」
兄「あそこの高速道路を走る人に横浜に来る人いませんからね。僕が乗っかってあげているだけなんですよ。ハッキリ言ってあそこに看板なんて出さなくていいんですよ!」
弟「そんなことない。高速道路の看板の力を知らない。それに兄のほうが走っている車から真正面でよく見える。僕はそっと横にどいたんですよ……」
兄「よく言うよ。どう見てもあの写真は僕のほうがちっちゃく見える。3分の1出して“あげている”の」
(以下、コラボ看板の費用と効果についてケンカが始まったので割愛)
いくつか“割愛”としたが、すべてを入れると原稿があまりにも長くなってしまうのでご了承いただきたい。しかし、2人は子どものような兄弟ケンカ“だけ”を見せていたわけではない。
最近、外部の優秀なウェブ担当者を入れ、劇的にサイトからの集客が多くなったという弟の八王子きぬた。横浜の兄の「その人、紹介してくれよ」という願いに、弟は即その場で電話をかけた。八王子と横浜と距離は離れているが、同業であり商売敵だ。担当者と電話で話した際、食い合いになるのではと指摘されたようだが、「それはしょうがないから、いいよ」と快く受け入れた。
一方、兄は。食事をともにしての取材終了後、弟は夜の街に消えた。その後、兄は担当記者に「あいつはセンスあるんですよ」と弟のいないところで、弟には見せない表情で語った。
兄「あ、食事の会計は“兄が払った”って原稿に入れといてください!」
トムとジェリーのような2人の歯科医。巨大看板で兄弟、いつまでも“仲良くケンカ”を続けてほしい。