付き合いがあった理容室の店主が今だから明かせること
中学生のころから彼を知る映画関係者は、初めて会ったときのキラキラとした目が忘れられないという。
「あのとき春馬くんは中3だったかと思いますが、この世界では珍しいくらい、心がきれいで無邪気な少年でした。彼に“悪いことなんて一度もしてなさそうだよね?”って聞いたことがあったんです。すると“そんなことないよ。夜に友達と中学校に忍び込んで、校庭に寝っ転がって、きれいな星空をずっと眺めたことはあるよ”って(笑)。本当にピュアな子でしたね」
これまで、何度も取材を依頼されながら断ってきた“深い”関係者もいる。
「ずっと家族ぐるみの付き合いで彼の両親とも親しくさせてもらってるから、お客さんも含めて誰にもお話ししていないんです」
そう話すのは、中学時代に春馬さんが通っていた理容室の店主。いまだに事実を受け入れることのできないファンが多くいることを伝えると、「これくらいなら話してもいいか……」と、初めて重い口を開いてくれた。
「土浦に住んでいるころは専属のヘアメイクがついていなかったから、撮影中に髪が伸びてくると“前の髪型に戻してほしい”とか、現場からたびたび依頼がきていたんです。
上京してからは専属のヘアメイクがついたので、仕事で切ることはなかったのですが、たまに帰ってきたときにプライベートで来てくれましたよ。義理堅い子でしたね。夏の時季は“えりあしが伸びちゃって、暑いからちょっと切ってよ”とかね。忙しいのにわざわざ立ち寄ってくれてうれしかったね」
春馬さんはもういない。彼を愛した人たちが受け入れなければならない“事実”だ。しかし、演技や仕事に対するまじめな姿勢、そして周囲に見せていた笑顔は、私たちの心の中で永遠に生き続ける。