“若いスタッフの立場が弱い”現場
『金スマ』も新しい試みに挑戦しているわけだが、その効果は出ていないようだ。
4月に放送した『SMA芸人大集合SP!』はコア視聴率が2・2%。6月に放送した『ものまねSHOW3時間SP』も2・4%を記録するなど、コア視聴率が2~3%台を推移しているのが現状だ。
「若者の間で知名度の高い俳優やアーティストを起用していますが、そもそも今の若い人は“狭く深く”興味を掘り下げる人が多く、自分の好きなジャンルのタレント以外には興味がないんです。“推し”の登場する回を見てくれたとしても、前後回の放送も見てくれるとは考えにくいですね。人気の芸能人を起用しておけば見てもらえるだろうという勘違いが、視聴者と制作サイドの間にズレを生じさせているんです」(制作会社関係者)
若い視聴者の嗜好を把握できていないのは、『金スマ』制作現場の環境にも問題があるという。
「若いスタッフの立場が弱いままで、上司に意見を言いにくい環境だと聞きます。ひと回りもふた回りも年の離れた大人を中心に、“今の若者たちが面白いと思っていること”を考えているので、その結果、求めていたコア視聴率も大して伸びず、従来の視聴者も番組を見なくなるという負のスパイラルに陥っているのだと思います」(同・制作会社関係者)
『金スマ』のイメージ刷新がうまく進まないのはなぜか。エンタメ事情に詳しいライターの永見薫さんに話を聞いた。